神宮外苑の25本の樹木伐採を新宿区が許可。市民ら抗議「世界に誇る文化遺産を壊さないで」

「子どもたちの未来を考えた時に、このような愚かな再開発、樹木伐採の許可を下して良いものでしょうか」
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東京・新宿区は9月8日、明治神宮外苑の再開発事業者が申請した25本の樹木伐採を許可した。

この許可に対する抗議が12日に新宿区役所前で行われ、約40人の市民らが参加。「世界に誇る文化遺産を壊さないで」などのメッセージを掲げたほか、神宮外苑をテーマにしたサザンオールスターズの曲「Relay〜杜の詩」を合唱した。

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ヘリテージアラートも出されていた

事業者が25本の伐採を申請したのは8月25日だ。その後9月5日には、市民らがスタンディングアクションをして許可しないよう区長に求めたものの、申請は通った。

また、許可前日の9月7日には、ユネスコの世界遺産に関する諮問委員会である国際NGO「イコモス」が「遺産危機警告(ヘリテージアラート)」を出して、計画の撤回などを要請していた

イコモスは声明で、神宮外苑を「市民の献金と労働奉仕により創り出された世界の公園史でも類例のない文化的資産」と認定し、新宿区に対して名勝指定に向けて協力をして取り組むよう求めた

12日の抗議行動を企画した「未来の子どもたちの笑顔をつくる神宮外苑を考える会」代表の大澤暁さんは、伐採申請は「国際社会からの警告を無視している」と抗議声明で訴えた。

「現在は気候変動による異常気象が顕在化し、世界中で温暖化が進行しています。こうした中、ヒートアイランド現象を緩和する樹木の伐採を許可するなど、正気の沙汰と思えません」

「子どもたちの未来を考えた時に、このような愚かな再開発、樹木伐採の許可を下して良いものでしょうか」

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新宿区は2月にも 神宮外苑の低木(3メートル未満の樹木)2950本、高中木71本の伐採・移植を許可している。

9月8日に許可した25本の伐採について、新宿区建築指導課の担当者は「区長にまで話を通した上で、2月の許可と同様、申請が風致地区の審査基準にあっているかどうか厳正に審査を行なった結果、許可しました」とハフポスト日本版の取材に回答した。

また日本イコモスの要請については文化観光課の担当者が「新宿区はこれまでも法令等に従って、文化財の保護行政をしてきています。区としてはさまざまなご意見をいただいている中の一つとして受け止めています」と述べた。

ハフポスト日本版は吉住健一区長にもコメントを求めたが、回答はなかった。

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