どうかあなたも反対の署名を――。
国際的なハッカー集団で活動団体の「アノニマス」を名乗るアカウントが、東京・明治神宮外苑の再開発に反対する署名への賛同を訴えている。
このアカウントは1月4日、「神宮外苑の再開発で約1000本の樹木が危機的な状況にあり、反対署名に10万人以上が賛同している」と伝える投稿を引用リツイート。
「🙏どうか署名にサインしてください」と呼びかけた。
アノニマスを名乗るアカウントは多数確認されており、別のアカウントも #ClimateActionNow(今こそ気候を守るための行動を)というハッシュタグとともに「署名にサインを!」と呼びかけている。
さらに、渋谷区のホームレス対応に抗議して、同区の公式ウェブサイトをサイバー攻撃したアノニマスのアカウントも、「日本の人々や活動家は、まずこの状況に対応して自然を保護する必要がある」とコメントしている。
神宮外苑を守って!声を上げ続ける市民たち
<署名サイト>
神宮外苑は、渋谷や新宿など大都市と隣接しながらも、豊かな緑が残る都会のオアシスになっている。
しかし、再開発計画でこの姿は様変わりする。
計画では、神宮球場と秩父宮ラグビー場を場所を交代して建て替えるほか、ホテルや高さ190メートルの高層ビルなどの建築が予定されている。
また、今の計画のままでは、神宮外苑のシンボルであるいちょう並木は「確実に樹勢が衰えていくだろう」と危機感を訴えている。
市民活動家らも「再開発によって大きく景観が損なわれ、強いビル風が吹き、日差しが大きく遮られ、樹木伐採で環境も破壊されてしまう」と反対の声を上げ続けている。
それにも関わらず、12月26日に東京都の環境影響評価審議会が開かれた後、事業者が書類を提出すれば、再開発が実質的に「スタートOK」な状態となった。
ただし、東京都知事や神宮外苑のある新宿区や港区が、計画にブレーキをかけることは可能で、活動家は小池都知事への要望書提出も呼びかけている。