女性が“年齢相応”な格好をしないと、不満を感じる人たちもいるようだ。
アメリカのファーストレディのジル・バイデン氏が、ファッションをTwitterで攻撃された。
批判されたのはバイデン氏が4月1日に大統領専用機を降りた時の服装。69歳で教育者のバイデン氏はこの日、黒のジャケットとひざ上丈のスカート、それにレースのタイツとショートブーツをあわせていた。
この装いに対し、Twitterには性差別的や年齢差別的なコメントだけでなく、「ババア」「売春婦」「バカ女」という辛らつな言葉を使った批判なども投稿された。
あきれた。マドンナのおばあさんみたいな格好だ
ジル、あなたは17歳のゴスガールじゃないんですよ
このみっともない格好をリツイートするのをやめて欲しいと、ジル・バイデンは願っているだろう
あと29.99ドル払えば、このハロウィーン仮装にホウキをつけられる
一方で、批判に対する反論も投稿され、多くの人が「女性が望む格好をすることは全く問題ないことであり、年齢や見た目を元にする中傷は間違っている」と、バイデン氏を擁護している。
ファーストレディのタイツがかっこいいと思う人は手を挙げて
これがジル・バイデン博士。私たちのファーストレディは自分が好む格好をすればいい
女性が「“年相応でない”格好をしている」と言うか言わないかで、時代遅れの人間かそうでないかがわかる。女性は何歳になっても、好きなものを着ればいい。ジル・バイデンとても素敵
私もバイデン博士みたいになりたい
網タイツは2021年春のトレンド。私たちの愛する、知的で心優しいファーストレディは、美しくてとてもファッショナブルだ
前大統領が障がいのある人を馬鹿にしたことより、ファーストレディの網タイツで気分を害されるという人は、問題があるのでは
ファーストレディは少なくとも、「ぶっちゃけ、どうでもよくない?」」と書かれたジャケットは着ていない
ファーストレディの装いが攻撃されるのは、今に始まった事ではない。
1886年にグロヴァー・クリーブランド大統領(当時)と結婚したフランシス・クリーブランド氏は、結婚当時21歳だった。
TIME誌によると、フランシス・クリーブランド氏は首回りや肩や腕を出す装いを好んだが、このファッションは批判され、クリーブランド氏が肌を出すドレスを着ないよう求める請願が女性キリスト教禁酒同盟から出された。しかしクリーブランド氏は、好むドレスを着続けたという。
さらに最近では、ミシェル・オバマ氏とメラニア・トランプ氏がそれぞれ別の理由で服装批判されている。
オバマ氏は2009年、家族旅行でグランドキャニオンを訪れた際に着ていたショートパンツが「短すぎる」「ファーストレディとしてふさわしくない」と批判された。
一方トランプ氏は2017年、大型ハリケーン「ハービー」の被害を受けたテキサス州ヒューストンを慰問で訪れた際に、ハイヒールを履いていたことで「困っている人たちを助けにきたというメッセージが感じられない」と、批判された。
また2018年には、親と引き離された移民の子供たちが拘留されている施設を、「ぶっちゃけ、どうでもよくない?」と書かれたジャケットを着て訪れ、物議を醸した。