SF映画「スター・ウォーズ」の熱烈なファンだった男性は、銃撃犯からクラスメートを守ろうとして命を落とした。彼の勇気に敬意を評して、「スター・ウォーズ」シリーズの公式事典に、よく似た名前の人物が「ジェダイ・マスター」として記載された。
亡くなったのは、大学生のライリー・ハウエルさん(当時21歳)。NPRによると4月30日、アメリカのノースカロライナ大学シャーロット校の教室で銃乱射事件が起きた際、ハウエルさんは銃撃犯にタックルをして押し倒した。彼は命を落としたが、他の生徒たちの人命を救ったという。
ハウエルさんは「スター・ウォーズ」シリーズの熱烈なファンだった。兄弟のテディーさんは5月5日の告別式で、「ライリーの子供の頃のヒーローの一人は、オビ=ワン・ケノービだった」と明かした。「私のスーパーヒーローは、(スター・ウォーズの)ローブではなくテバのサンダルを履いていた」と語っていた。
■天国でジェダイに。
『スター・ウォーズ』シリーズの最新作『スカイウォーカーの夜明け』は、12月20日に公開。製作元のルーカスフィルムが監修した「ビジュアル辞典」も同日、発売された。
そこにはハウエルさんにちなんだ「ライ・リー・ハウエル」というキャラクターの記述があった。
ガーディアンによると「ライ・リー・ハウエル」は、ジェダイ・マスターで歴史家。「フォースの探求に関する最も初期の記述を集めた」と書かれている。
地元テレビ局WLOSによると、ルーカスフィルムのスタッフはハウエルさんの家族に哀悼メッセージの手紙を送っていた。その中で「ライリーの勇気と献身は、私たち全ての中にジェダイを呼び起こした」として、スターウォーズのキャラクターの中に、ハウエルさんの名前を追加することを検討していたという。
ハウエルさんの交際相手だった女性はWLOSの取材に「彼がジェダイマスターでヒーローだということは、みんなが言っていたことです」と語っている。