ピンク色の髪の毛をお団子にまとめ、ピンク色の着物風のドレスを左前に着ている。袖には日の丸。大きくはだけた胸元には「日本」と漢字で書かれている。両手にはなぜか金色の招き猫たちが……。
ミス・ユニバース世界大会で日本代表が着用した「伝統衣装」に、SNS上で「これが海外から見た日本のイメージだと思われているのだとしたら、残念」といった声や、一般的に左前の着物は死に装束で使われる事から「せめて左前はやめて欲しかった」などと批判的な声が上がっている。
■駐日イスラエル大使館「歓迎とお祝いの気持ちを込め、原宿ファッションと着物を融合させた」と説明
2021年のミス・ユニバース世界大会の決勝は現地時間12月12日、イスラエルのエイラートで開かれ、インド代表のハーナ・サンドゥさんが優勝した。
80カ国の女性が2週間にわたる衣装コンテストやスピーチなどの審査を経た結果だった。10日にはナショナル・コスチューム(伝統衣装)部門のコンテストが開かれ、各国代表が自国の文化を元にした衣装を身につけた。
このとき日本代表の渡辺珠理(わたなべ・じゅり)さんが着た衣装を、駐日イスラエル大使館が12月2日に紹介していた。これがSNS上で拡散。「おしゃれでいいと思う」「ジョジョ第6部の空条徐倫のようだ」と歓迎する声の一方で、「これが海外から見た日本のイメージだと思われているのだとしたら、残念」「日本人に対する侮辱と思われても仕方ない」と批判的な声も続出した。
同大使館によると、この衣装は日本とイスラエルの国交樹立70周年を記念し、イスラエル人デザイナーのアビアド・ヘルマンさんがデザインしたものだという。
「歓迎とお祝いの気持ちを込め、原宿ファッションと着物を融合させたというピンクベースの衣装には、きらびやかなスパンコールがちりばめられ、袖部分には日本国旗があしらわれています」と説明していた。
このツイートの時点ではベルトに、日本のパスポートにも使われている「十六一重表菊」(皇室のシンボルである菊の御紋を図案化したもの)があしらわれていた。これに関しては、実際のコンテストの際にはデザインが変更されていた。