映画『ベイブ』で知られる、82歳の米俳優でアクティビストのジェームズ・クロムウェル氏が5月10日、ニューヨークにあるスターバックスコーヒーの店舗で、カウンターに接着剤で手を貼り付けるパフォーマンスを通じて、植物性ミルクの変更に必要な追加料金の廃止を求めた。
「Free the Animals(動物に自由を)」と書かれたTシャツを着たクロムウェル氏は、動物愛護団体PETA(People for the Ethical Treatment of Animals)のデモに参加し、他の参加者と共にスタバ店内で「今すぐヴィーガンミルクの追加料金をやめて、地球と牛を救おう」と大きな声で繰り返した。
PETAがFacebookに投稿した動画には、スタバのカウンターに片手を接着剤で貼り付けたと見られるクロムウェル氏が、牛乳生産過程における牛の苦しみや環境への負担などについて言及し、「カスタマーや動物、地球の苦しみから金稼ぎをするな」「ヴィーガンミルクに追加料金を課すのはやめろ」と訴えている姿が映っている。
AP通信によると、クロムウェル氏はその後、ナイフで接着剤を剥がしたという。
PETAは声明で、「スターバックスがさまざまな美味しい植物性ミルクの選択肢を提供しているのは素晴らしいが、カスタマーがその選択肢のために追加料金を支払うべきではない。今や多くの人が動物や環境、健康のためにヴィーガンを実践している。今こそスターバックスは植物性ミルクへの追加料金を廃止するときだ」と述べている。
同団体のウェブサイト上では、すでに13万人以上がこのキャンペーンに賛同している。
PETAによると、アメリカの他の多くの大手カフェチェーンは、すでに植物性ミルクを追加料金なしで提供しているという。また、同じスターバックスでも、イギリスでは植物性ミルクについて同様の対応をとっているという。他の多くの国でも、最低一種類の植物性ミルクは追加料金を必要としていないという。
日本のスターバックスでは現在、豆乳・オーツミルク・アーモンドミルクの3種類の植物性ミルクが提供されているが、どれも50円(税抜)の追加料金がかかる。ただし、スターバックスラテのみ、豆乳・オーツミルク・アーモンドミルクへの変更は無料となっている。