2017年にイタリアで、レイプ事件の被告2人に無罪判決が下されていたが、その理由が今になって明らかにされ、物議を醸している。
当時3人の女性裁判官によって下された無罪の理由が、被害女性がレイプされるには「男っぽすぎる」という内容であったからだ。
判決は2年前に出されたが、理由については、最高裁判所が判決を却下し再審を命じた今年の3月頭まで公表されていなかった。
ローカル紙によると、イタリアのアンコーナの裁判所の前には数百人が集まり、2年前の判決に抗議した。
2015年に友人とバーに行った22歳のペルー人女性は、1人の男にレイプされ、もう1人がそれを見ていた、と訴えた。
医師によると、彼女の傷はレイプされたと判断する妥当性があり、血液の中にはデートレイプドラッグでよく見られる鎮静剤が高いレベルで検出されたという。男性2人は2016年にレイプで有罪判決を受けた。
しかし、翌年アンコーナの上級裁判所で有罪判決が覆った。今回公開された書類によると、理由は女性の外見が魅力的でない為に信頼性がない、とのことだった。
裁判官の記述には、男の1人は「彼は彼女を好きでもなかった。彼女の電話番号を『バイキング』というニックネームで登録しており、男性的な人物であったことを暗示する」とあった、とローカル紙が報じた。
裁判所は女性の写真を指し、「レイプされるほど魅力的ではない証拠」とした。
「2017年のこの判決を聞き、最高裁判所に持ち込む事にしました」と女性の弁護士は語った。
「読んで非常に不快になりました。裁判官は様々な無罪の理由を挙げましたが、1つは女性がブサイクで被告は彼女を好きでもなんでもなかった、という事でした」と弁護士は語った。
今後この事件は、アンコーナとは別の州にあるペルージャの裁判所で再審されることになる。
ハフポストUS版の記事を翻訳、編集しました。