東京新聞の望月衣塑子記者を支援する署名集めた中2の女子生徒、「規約違反はない」とChange.orgが回答

担当者は「子どもが『なぜ?』と疑問を持つことに対し、バッシングが起きることは、民主主義の芽を摘むことになり、残念です」と話す
東京新聞の望月衣塑子記者に対する支援が呼びかけられた署名サイト「Change.org」のページ
東京新聞の望月衣塑子記者に対する支援が呼びかけられた署名サイト「Change.org」のページ
Change.org

官房長官会見をめぐって首相官邸側から問題視されている東京新聞記者を支援する署名をインターネットを通じて集めた中学2年生(14)が誹謗中傷されている問題で、中学生が署名を呼びかけたサイト「Change.org」の担当者が3月7日、ハフポストの取材に応じた。

担当者は、中学生がサイトの利用規約に「違反している」とする一部批判について、「違反は特にありません」と話した。

中学生は2月、署名サイトChange.orgで、官房長官会見をめぐり、官邸側から質問をさえぎられるなどしている東京新聞の望月衣塑子記者を支援する署名活動を始めた

2月末までに1万7000人を超える賛同者を集めた。

 これに対し、Twitterでは「サイトの利用年齢が規約で16歳以上になっている」などとして、規約違反だとする批判が相次いだ。

 ただ、規約では16歳未満の子どもでも、親や保護者らの助けを得てアカウントなどを作れば利用できるとする趣旨の規定も設けている。中学生と母親はハフポストの取材に対し、母親がアカウント作成を手伝った、と説明した。

2人の手続きについて、ハフポストがChange.orgに確認したところ、担当者は「違反している部分はありません」と述べた。

 担当者は次のように答えた。

「16歳未満の方が利用する場合、アカウントを親に作成してもらって、お子さんと共同管理という形にするか、お子さん本人がアカウントを作成し、保護者の方から同意書をいただくかの2通りがあります。この中学生の場合は最初のケースに当たるので、規約に違反していません」

その上で、「私たちはオンラインプラットフォームであり、アカウントやキャンペーンの内容などは基本的には自己申告です。利用者が16歳以上かどうかを逐一確認はしていません」と話した。

一方で、「署名を呼びかけるページのコメント欄には『ポリシー違反報告』などのボタンがあるほか、ヘルプデスクからも閲覧者が疑わしいと思ったアカウントやコンテンツはサイト運営スタッフに報告を送れる仕組みがあります。通報があったものについてはヘルプデスクが精査しています」と話した。

中学生は誹謗中傷や嫌がらせを恐れ、「山本あすか」という仮名を使った。

これに対し、担当者は「これも問題ありません。仮名を使ってはいけないという規約はありませんし、むしろ、ご自身の責任で身の安全を守ることが大切です。どこまでご自身の情報を開示するかは、ご本人にお任せします。『思いを発信する』というところに重きを置いているサービスなので、誰でも利用しやすいようにしています」と述べた。

子どもがサイトを利用することについて、担当者はこう語った。

「子どもも含めて民主的な議論ができる社会、社会的な弱者の声もオープンに聞くことができる社会になるよう貢献すること。それが私たちの理念です。子どもが『なぜ?』と疑問を持つことに対し、バッシングが起きることは、民主主義の芽を摘むことになり、残念です」

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