バグダディ容疑者は生存か ISが新たなメッセージを公開

対IS有志連合「死の証拠がないため、まだ生きていると推測しなければならない」
バクダディ指導者(2014年7月)
バクダディ指導者(2014年7月)
Reuters TV / Reuters

過激派組織「イスラム国」(IS)が9月28日、最高指導者のアブバクル・バグダディ容疑者のものとする音声をインターネット上で公開した。「いかなる場所にいても、敵に対して戦火をあげよ」などと欧米諸国やロシアへの攻撃を呼び掛ける内容だ。ロイター通信などが報じた。

音声は約46分間の長さで、ISのメディア「フルカーン」を通じて発表された。録音日時は不明だが、「北朝鮮がアメリカと日本を核で脅すようになった」という発言や、シリア和平協議の現状などを示す内容が含まれており、最近録音された可能性もある。

また、音声は「米欧とロシアは、ムジャヒディン(イスラム聖戦士)による攻撃を恐れている」「ISの戦士たちよ。どこにいても敵に対して戦火をあげよ」などと、IS戦士たちに戦闘を続けるよう呼びかけている。

バグダディ容疑者については、ロシア国防省が6月、死亡した可能性があると発表したが、その後も生死をめぐり情報が錯綜している。

本人のものとされる音声の公開は、2016年11月以来となるCNNによると、アメリカが主導する対IS有志連合のライアン・ディロン報道官は今回発表された音声は調査中であり、本物との確証が得られたわけではないと述べた。その上でディロン氏は、「彼の死の確かな証拠がないため、まだ生きていると推測しなければならない」などと語った。

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