天皇陛下は12月23日に85歳の誕生日を迎えたことに合わせて、自動車の運転を取りやめることになった。宮内庁からの情報として、21日に共同通信などが報じた。陛下の運転免許は2019年1月に有効期限を迎えるが、更新や返納はせず、そのまま失効する見通しという。
■64年間にわたって国産車のみを乗り継いできた
時事通信社によると、陛下は免許を取得した1954年にプリンス自動車工業(現在の日産)の「プリンス」を購入して以来、64年間にわたって国産車のみを乗り継いできた。
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最後に陛下が愛用していたのはホンダの「インテグラ」。公道に出ることはないが、週末にテニスや散策をする際など皇后さまを乗せて皇居内を運転。2016年1月には、皇居内で高齢者講習を受けて、運転免許を更新していた。
■「かっこインテグラ」のCMで話題に
2013年9月30日の朝日新聞デジタルなどによると、陛下が愛用しているのは1991年式の2代目インテグラのハードトップ。色はグレーで、排気量は1600ccのマニュアル車。当時の価格は120万円程度だという。
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世界初の可変バルブタイミング・リフト機構を採用したVTECエンジンを搭載するグレードもあるなど、スポーティーなイメージの車だった。アメリカの俳優、マイケル・J・フォックスさんが「かっこインテグラ」と日本語で話すCMで、若者を中心に人気を集めた。陛下が購入した経緯は不明だ。
陛下は、週末に皇居内のテニスコートや東御苑に向かう際などに、助手席に皇后さまを乗せて運転していた。2013年に政府インターネットテレビで公開された動画では、52分ごろから陛下がインテグラを運転する様子が映されている。