死ぬことを忘れた人々が住むと言われるギリシャの離島、イカリア島をご存知でしょうか。
10月に渋谷アップリンクで劇場公開するドキュメンタリー映画『ハッピー・リトル・アイランド ―長寿で豊かなギリシャの島で―』の舞台となった島なので調べていたら、世界的に注目されている島だということが分かりました。
人口およそ8千人で石垣島よりも少々大きいこの島は、BBC、CNN、ガーディアン誌、NYタイムズ誌などで「死ぬことを忘れた人々が住む島」として次々と紹介されているのです。
例えば日本でもつい最近のテレビ東京の特番で「イカリア島の高齢者の3人に1人が実際の年齢よりも血管年齢が若く、また、全体的に高血圧や心筋梗塞などの患者も少ない事が分かった。」と紹介されています。
イカリア島が注目されるようになったきっかけは恐らく、2004年から冒険家でライターのダン・ベットナーがナショナルジオグラフィック誌とチームを組み世界の長寿研究プロジェクト「ブルーゾーン」(Blue Zones)を開始し、世界的に長寿な地域として選出した5ヶ所に、イカリア島が含まれていたことだと想像しています。
「ブルーゾーン」として選ばれた場所は、サルディーニャ島(イタリア)、沖縄(日本)、ロマリンダ(アメリカ)、ニコヤ半島(コスタリカ)、そして5ヶ所目に選ばれた場所がイカリア島(ギリシャ)でした。沖縄も入っていますね!
※これらの「ブルーゾーン」で発見した教訓は"POWER 9"としてまとめられています。
ダン・ベットナーTED Talk「100歳を超えて生きるには」
※日本語字幕を選択できます。
「ブルーゾーン」のチームがイカリア島で発見した7つの教訓:
・ヤギのミルクを飲む
・歩く(イカリア島は丘が多く高低差がある)
・地中海料理を食べる
・ハーブティーを飲む
・昼寝する
・たまに断食する
・家族や友人との時間を大切にする
この他、イカリア島の長寿の秘密について、GreeceJapan.comが2012年、アテネのイッポクラティオ病院のアテネ大学・第一心臓臨床医学研究所の主催の医学会議で以下の要因があると発表されたと紹介しています。
・食卓:特に魚介類、果物、野菜、豆類、そしてお茶がイカリア人の心臓と血管を増強し、高齢者のうつ病を克服する。
・昼寝(シエスタ)の習慣
・歩行から農作業に至る日常的な運動
・家族の絆
・少ないストレス
・良好な交友関係
・頻繁な近所付き合いと地元の催事への参加
・高い教育レベル
どうでしょう?出来そうなことは結構ありそうですね。他にもポリフェノールが多く含まれる赤ワインもいいと紹介されていました。
ドキュメンタリー映画『ハッピー・リトル・アイランド ―長寿で豊かなギリシャの島で―』にはそんなイカリア島での暮らしの様子が描かれています。10月11日(土)から渋谷アップリンクで公開となります。ぜひ劇場までいらしてください。