「決して超えてはならない記録だ」(フィリッポ・グランディ国連難民高等弁務官)
紛争や迫害などにより故郷を追われた「難民・避難民」は5月、世界で史上初めて1億人を突破しました。
最後の一押しになったのはウクライナ危機ですが、そもそも世界の難民・避難民は10年前の倍以上に膨れ上がっており、その数は「世界の88人に1人」となっています。
深刻化する難民問題に世界は一体、どのように取り組んでいけばいいのか。
そんな中、期待されているのが「企業の力」です。ボーダレスな経済活動、雇用、イノベーションーー。そんな企業ならではの強みを生かした難民問題へのアプローチも始まっています。
8月のハフライブでは、難民支援に力を入れる企業の一つ「ユニクロ」、そして難民の就労事業をするNPO法人の担当者をゲストに迎えて、難民問題について企業はどんな役割を果たすことができるのか、話し合います。
<番組概要>
番組視聴は無料です。
配信日時:8月30日(火)夜9時~配信
配信URL: YouTube
配信URL: Twitter(ハフポストSDGsアカウントのトップから)
「奇跡のよう」コンゴ民主共和国から避難の男性、「就職」で見えた一筋の光
番組中でもご紹介するコンゴ民主共和国から日本に避難してきた男性は、母国の大学院でITエンジニアリングを学び、起業も考えていました。しかし、母国に妻を残し2020年に単身で来日した直後はホームレスとして公園で寝起きする生活が1カ月半続いたそうです。
男性も、NPO法人WELgee(ウェルジー)の協力で難民申請はしたものの、難民認定率が極端に低いことで知られる日本での避難生活は「明日自分がどうなるか分からない不安があった」といいます。
WELgeeのサポートもあり、男性は今は都内のIT企業で働いています。
「この会社で働けていることは、はっきり言って奇跡のようです」
男性は近いうちに、高度人材のための在留資格である「技術・人文・国際業務(技人国)」というビザを申請する予定です。無事に取得できれば、今後、難民申請が却下されても、日本での生活を続けることができるようになります。
難民認定を待つ人の中には、この男性のように、出身国で大学院を卒業したり、企業で長年働いていたりした人も少なくありません。難民申請者をホワイトカラーの職種で雇い、技人国ビザを取得できるようにする方法が、いま、企業ができる新たな受け入れの形として注目されています。
番組では、男性と企業のマッチングを支えたWELgeeの山本菜奈さんをお招きし、企業と「難民」の新しい関係性の可能性について話し合います。
ユニクロの難民支援、始まりは数人の社員の「思い」からだった
もう一人のゲストは、株式会社ファーストリテイリングのシェルバ英子さんです。
同社の主力ブランド「ユニクロ」では、約15年間にわたってさまざまな形で難民支援に取り組んできました。現在は国内外の店舗で124人の難民の雇用も行っています。
シェルバさんも約20カ国の難民キャンプに足を運び、現場の様子を肌で感じてきました。
「チャンスのあるはずの方が恵まれない状況に置かれているということを、企業として雇用を通じて変えていく。難民雇用は日本企業でもできると発信することで、他の企業にもこういった取り組みを伝えていきたい」
番組では、ユニクロが難民支援を始めた理由や、社内合意をどう形成していったのかなどについて聞いていきます。
<番組概要>
番組視聴は無料です。
配信日時:8月30日(火)夜9時~配信
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