うっかりマグや湯呑みを割ってしまいがちな筆者。
リモートワークのお供に丈夫で長く使える湯呑みを探していたところ、「100年使える湯呑み」というコピーに惹かれて購入しました。
和風でモダンなデザインな湯呑み
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カラーは、クリアグレー、マットブラック、グレイベージュの3種類。今回はグレイベージュを購入しました。
モダンで丸みのあるシルエットが可愛らしいです。
焼物ならではの程よい重厚感と土っぽさもあり、不思議な触り心地。
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フタを外してみると、少し印象が変わって、馴染みのある湯呑みに近づきます。
煎茶のティーバッグがひとつ同封されていたので、早速お茶を淹れてみます。

お湯を注ぐラインがあるので、適切な量を注ぐことができます。
1分ほど待ったら、早速開けてみます。
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フタを開けた途端に、フワッと広がる煎茶の香りに驚きました。
フタがあるおかげで冷めにくく、香りもたち、いつも以上に美味しく感じます。
さらにフタは、ティーバッグ入れにもなります。
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熱と香りを閉じ込め、淹れ終えたらティーバッグ入れにもなる。一人二役の優秀なフタです。
煎茶はキリッとした苦味で「やっぱり湯呑みで飲むお茶は贅沢な気分!」とリラックスできました。
こだわった道具を生活に取り入れると「ちょっと休憩しようかな」と一呼吸するきっかけにもなりそうです。
本当に100年も使えるの?老舗による特殊製法
株式会社 茶淹(ちゃえん) の代表取締役 伊藤尚哉さん曰く、その秘密は創業100年以上の老舗「丸朝製陶所」による多治見締めという製法にあるのだそうです。
「一般的焼き物は1200度前後で、短いものなら3~4時間くらいで焼きます。多治見締めは、1300度でじっくり1日かけて焼くので、その分強度が増します」(伊藤さん)
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高温で焼き締め、磁器化した焼き物が、数百年後も形を残している事例もあるから驚きです。
焼物は、土でできているので土に還ったり、リサイクルできたりするのかと思っていましたが、意外にもリサイクルはほとんどできないとのこと。
伊藤さんは、その事実を知り有限の資材を使っているからこそ「一生使えるものを作ろう」と考えたそう。
リモートワークの小休止をお茶で
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モダンなデザインには「どんな暮らしにも馴染めるように」というこだわりが込められています。
「淹れる時間、飲む時間など、合わせて10分程度かもしれませんが、『小休止』を何気なく取り入れた暮らしを提案したいです」(伊藤さん)
思いの詰まった「新しい湯呑み」。これからも仕事の相棒として、末永く愛用していくのが楽しみです。
お茶のプロ直伝!お茶を美味しく淹れる方法は?
日本茶インストラクターでもある伊藤さんにお聞きしたところ、70~80℃で淹れるのがおすすめだそう。
「苦味や渋みの成分であるカテキンやカフェインは熱い温度、旨味成分であるアミノ酸は水に溶けやすく低温で抽出されます。渋みをまろやかさをバランスよく楽しみたい場合は、70~80℃で淹れるのがおすすめです」(伊藤さん)
日本茶は、色々な温度で淹れられるので「正しい淹れ方」がないのも魅力とも伊藤さんは話します。
まずはスタンダードなこの方法で淹れてみて、そこから好みや体調、茶葉の種類に合わせて「もう少しキリッと渋いのが欲しいな」「もう少しまろやかにしたいな」と感じたらお湯の温度を調節して楽しむのが良さそうです。
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水出しの場合は、水を注いで2時間以上待つとかなり旨味が出てくるとのこと。
水出しは苦味や渋味の成分が出にくいので、丸一日くらいはそのままでもえぐみが出づらいのも特徴。まろやかな味はもちろん「時間を気にせず、好きな時にすぐ飲める」という手軽さも魅力ですね。
モダンで頑丈な「小休止」の相棒
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リモートワークが普及し、「通勤のストレスが減った」「自由な時間が増えた」という声がある一方で「仕事のオンオフが切り替えづらい」「ずっと仕事してしまう」などの悩みも聞くようになりました。
そんな時には「小休止」を取り入れて、暮らしのリズムを整えてみるのも良いかもしれません。