この記事は2022年3月10日に掲載した記事です
台風や地震、豪雨など、災害の多い日本。定期的な防災グッズ・避難グッズ(防災用品)の見直しは欠かせません。
いざ自分が被災してしまった時、持ち出し用の防災グッズには何が入っていると便利なのでしょうか?
今回、ハフコレでは、防災グッズの選び方から、おすすめの防災グッズ、そして災害時に本当に必要なものリストをまとめてご紹介します。
災害時の避難には、緊急避難の「一次避難」と、体育館などの避難所で生活する「二次避難」の大きく分けて、2つのパターンがあります。また、それぞれ必要な防災グッズも異なります。
防災グッズ 本当に必要なものは?
今回ハフコレで厳選した「防災グッズ 本当に必要なもの」は以下の通り。
人によっては、生理用品や常備薬など、本当に必要なものも変化します。そのため「絶対にこれがあれば大丈夫」と言い切ることは難しいですが、ページの最後にはチェックリストのリンクも添付されているので、ダウンロード(無料)して、ぜひ防災グッズの購入や見直しの際に参考にしてみてください。
防災グッズの選び方(ポイント)
自分が必要なものを準備する
防災グッズの中身は、人によって必要なものが異なります。生理用品やコンタクトレンズ、オムツなど、普段の生活の中で使っている日用品・生活必需品も防災グッズに追加しましょう。
持ち出しやすさ・重さに注意
防災グッズは、持ち出しやすい一次避難用(防災リュックなど)と、避難所生活などで長期的に必要なものを入れた二次避難用の2つに分けておくのがおすすめです。
また、自分で持ち運べるサイズにすることが大切。防災グッズを購入の際には、大きさや重量にも着目して選びましょう。
非常食・保存食は「ローリングストック」で備えよう
ローリングストックとは、普段の食品を少し多めにストックし、賞味期限が近いものから消費→補給をくり返し、一定の食品を備蓄する方法。
ローリングストックをすることで、賞味期限の迫った非常食の食品ロスを防ぐことができます。
ハフコレでは、ローリングストックできる非常食の実食レビューも掲載しています。
防災グッズ いらないもの
被災時に本当に必要なものがある一方、防災グッズとしては意外と役立つ場面が少ないものも。
今一度、防災グッズに入れる必要があるか否かを検討した上で、判断するのがおすすめです。
いらないもの1.毛布
寒い季節に被災した場合を考慮し、毛布を防災グッズに入れている人もいるのではないでしょうか?毛布は、重さもあり嵩張るため、避難する際には荷物になってしまいます。防寒対策には軽量でコンパクトなアルミシートを代用するのがおすすめです。
いらないもの2. ロープ
被災時の安全確保で何かと便利なイメージのあるロープですが、頑丈なロープは重量もあるため、持ち出し用の防災グッズとしては、優先順位は高くありません。
そのような事態に陥った場合、自衛隊や消防士などの救助を待つのが一般的です。
いらないもの3. ティッシュペーパー
ティッシュペーパーよりもトイレットペーパーがおすすめです。トイレットペーパーは、使い勝手が良く嵩張らないので、持ち出し用に最適。水に溶けやすいので、悪天候でも濡れないようにビニール袋に入れて、防災用リュックに追加しましょう。
防災グッズに入れる食料品は、どれくらい用意しておくべき?
大規模災害発生時には、1週間分の備蓄が望ましいとされています。非常食等は自分を含む家族の人数×1週間を用意しておくのがおすすめ。また、懐中電灯やホイッスルなども、人数分を準備しておくと安心です。
もしもの災害に備えて、今できることは?
防災グッズの購入・見直し以外に、事前に確認しておくべきことは、下記3点。
災害に備えてできること1. 家族との連絡方法を確認しておく
家族がバラバラな状態で被災した場合に備え、平時からお互いの安否確認の方法を話し合っておきましょう。
被災したときに電話が使えるとも限りません。メールやSNS、災害用伝言ダイヤルなどの手段も把握しておくと安心です。
災害時に、電話で音声を録音・再生できる「災害用伝言ダイヤル(171)」の使い方はこちらから確認できます。
災害に備えてできること2. 被災時の役割分担を決める
事前に「防災グッズを持ち出す人」「火の始末をする人」「子どもの安全を確保する人」など、各々の役割を決めておきましょう。
災害に備えてできること3.指定避難場所·避難経路を確認しておく
自分の住む地域や仕事場の避難場所・避難経路を確認しましょう。
平時から避難所まで歩いてみたり、地域の避難訓練に参加したりするのもおすすめです。
安全な避難経路を確認できる、国土交通省「ハザードマップ」をスマートフォンにダウンロードしておくとより安心です。
防災グッズ 本当に必要なもの37選
ここからは、ハフコレが厳選した、防災グッズに本当に必要なもの37選を紹介します。「絶対にこれがあれば大丈夫」と言い切ることが難しい防災グッズですが、ぜひ参考にしてみてください。
【食料品】本当に必要なもの7選
飲料水
1人あたり1日3リットル必要といわれる飲料水。食事からも摂取できますが、少なくとも1.5リットルは確保しておきましょう。一般的な飲料水の保存期間は半年~1年。防災グッズ用には、5年~10年以上保存できる飲料水がおすすめです。
アルファ米
アルファ米は、水でも炊くことができるお米。長期保存できる美味しいご飯としても人気の非常食です。バラエティ豊かで白米以外にも、おこわやお粥、チキンライスなど、色々な味が楽しめるので、ローリングストックにもおすすめです。
レトルト
カレーやハンバーグなど、レトルト保存食も進化しています。例えば「uchipac(ウチパク)」は手作りのおかずのような美味しさで、肉や魚のメニューも豊富。
常温で1年7カ月も保存が可能で、過去にも実食レビューで紹介しました。
乾パン
嵩張らず、腹持ちが良い乾パンもおすすめ。乾パン以外には、ミレービスケットなども人気です。お好みに合わせて選んでみてください。
缶詰
サバ缶やツナ缶の他に、焼き鳥やだし巻き卵など、缶詰商品の種類も増えています。アルファ米と併せて準備しておけば、ご飯とおかずのセットで食べることができますね。
また、乾パンやビスケットが苦手な人には、缶詰で長期保存できるデニッシュパンもおすすめです。少し価格は上がりますが、ローリングストックすれば、普段の食事やおやつとして食べることができます。
お菓子・スイーツ
携帯しやすくて栄養価の高いお菓子類も忘れずに。避難生活でも手軽にエネルギー補給できるよう、普段からお気に入りのお菓子をストックしておきましょう。
チョコレートやキャンディが定番ですが、和のスイーツ派の人は、IZAMESHIの黒みつきなこ餅や、5年保存ができる井村屋の羊羹なども要チェック。
栄養管理食品
不足しがちなビタミンやミネラル、タンパク質などを補う栄養管理食品。製造から3年間の長期保存用に開発されたカロリーメイト・ロングライフやプロテインバーなどが人気です。サプリメントも検討してみるのも良いでしょう。
【衛生用品】本当に必要なもの6選
ドライシャンプー
シャワーやお風呂に入れない日が続くことを想定して、水やお湯を使わずに頭皮のにおいを抑え、髪を清潔に保てるシャンプー。介護用品としても活躍します。
ボディシート
ドライシャンプーとセットでボディシートも用意して、体を清潔に保ちましょう。
歯ブラシセット
意外と盲点な歯ブラシセットも、防災グッズには欠かせません。液体歯磨きも便利ですが、重いためおすすめしません。
アルコール消毒液
水が貴重になることも多い被災直後、少しでも清潔に保つために、アルコール消毒液や、アルコール除菌シートも用意しましょう。避難所は、密になりやすいためウイルス対策にも。
ベビー用品
赤ちゃんがいる場合は、オムツや粉ミルク、離乳食などのベビー用品も欠かせません。普段使っているものを見直して、必要なものを備えておきましょう。
【医療用品】本当に必要なもの2選
救急セット
ケガや体調不良の場合に、簡易的な救急セットを用意しておくと心強いでしょう。
常備薬
持病がある人は、常備薬とお薬手帳も忘れないように。災害時は、精神的にも過度のストレスがかかるため、胃腸薬や整腸剤なども必要に応じて備えましょう。
【女性の必需品】本当に必要なもの3選
生理用品
生理用ナプキンやタンポンなどの生理用品も欠かせません。繰り返し使える月経カップも普段の生活では向いていますが、使用後に煮沸する必要があるので、被災時には向いていません。
鎮痛剤
生理痛が重い人は、鎮痛剤も常備薬に入れておきましょう。
【避難所生活で活躍】本当に必要なもの8選
寝袋・アルミシート
就寝時に便利な寝袋やアルミシートは、寒い季節に欠かせないアイテム。春や秋も夜間は冷えることが多いので、住んでいる地域の気候に合わせて、防災グッズへの追加を検討してください。前述の通り、毛布は、荷物になるためおすすめしません。
簡易トイレ(携帯トイレ)
トイレの数も限られている避難所。特に女性トイレは行列ができることも珍しくありません。簡易トイレがあれば、並ぶ必要もありません。急を要する子どものトイレにも大活躍。
・カトラリー
食品と併せて準備しておきたいのがフォークやスプーン、お箸などのカトラリーセット。取り分けに便利な非常用食器折り紙や紙製のお皿も便利です。
袋から直接食べるタイプの非常食以外のものを用意する場合には、割り箸でも良いので、一緒に入れておくのがおすすめです。
就寝グッズ(耳栓 アイマスク)
多くの人が集まる避難所では、周囲の音や光が気になることも。特に気になる人は、耳栓やアイマスクなどを用意すると良いでしょう。
マスク
ウイルス対策に必要なマスクも、多くの人が密集する避難所生活を考えると、備えておくべきアイテムです。衛生面を考えると、小分け包装のマスクがおすすめ。。素材ごとの飛沫ブロック効果などは、こちらから。
ビニール袋
共用のゴミ箱なども設けられる場合がほとんどですが、ゴミが出る度に捨てにいくのも大変です。
また、ビニール袋は、水を入れたり、食器に被せて食事をしたりと使える用途が多いので、常備しておきましょう。
【その他】本当に必要なもの11選
モバイルバッテリー・コード
被災時、スマートフォンは、情報収集や家族との連絡手段に必要です。
避難所生活など、長期にわたる場合、充電が切れないようにポータブル電源やソーラー充電できるものを用意しておくと便利です。
現金
スマートフォンが使えない場合、電話やオンライン決済もできません。公衆電話や自動販売機などを利用できるように、警視庁も現金の備えを呼びかけています。
また、現金を入れる防災用の財布には、被災後に届出などを出す際に必要になる、身分証明書や健康保険証のコピーを入れておきましょう。
懐中電灯(ソーラー式や手動発電式のライト)
可能であれば人数分を用意したい懐中電灯は、。コンパクトなものを選びましょう。充電用の電池が必要ないソーラー式や、手動発電式がおすすめです。
また、ソーラーランタンも1つ用意しておくと安心です。調光が簡単にできるタイプなら、より使い勝手が良いです。
防災ラジオ(携帯ラジオ)
ミニサイズの防災ラジオなどの情報収集ツールを持っておくのもおすすめ。
AM放送とFM放送の両方を聞けるものを選べば、防災情報をより多く収集することができます。こちらも懐中電灯と同じく、手動発電機能がついているタイプがおすすめです。
軍手
手を保護する軍手は、カッターに触れても切れない「耐切創手袋」がおすすめです。
ホイッスル
注意喚起や居場所を知らせることができるホイッスル。防犯ベルなどの代用品としても使えます。
季節用品
季節によって、必要なものは異なります。夏は虫除けスプレーや熱中症対策に便利なネッククーラー、冬はカイロや厚手の靴下などを入れておくのがおすすめです。また、雨の多い季節や地域の場合は、雨具なども検討してみてください。
防災セット(常用持ち出し袋)の購入もおすすめ
防災セットを一から用意する時間がない人は、既存の防災セットを購入して、そこから各々必要なものを追加していくのもおすすめ。保存水や非常食、救急グッズなどの最低限必要なグッズが揃っています。
まとめ
いかがでしたか?もしもの時に備えて、平時から防災グッズに必要なものの購入・見直し、被災時のシミュレーションなど、しっかりと防災対策を行いましょう。
ハフコレ編集部がまとめた、防災グッズのチェックリストはこちらからダウンロードが可能です。