この記事は2021年10月26日に掲載した記事です
働き方が多様化し、DX人材不足も多い昨今。プログラミング学習をはじめる人が増えています。
オンラインスクールも定着し、自宅で学べるプログラミングスクールを検討している人も多いのではないでしょうか。
とはいえ、プログラミングスクールは学べるプログラミング言語、費用など様々。エンジニアとして転職を目指している、教養としてプログラミング知識を身に付けたいなど、目的に合ったスクールを選ぶ必要があります。
また「せっかくはじめたのに途中で挫折」「卒業はしたけど実際の業務では役に立たなかった」といった声も。
そこで今回は、未経験者でも迷わず、挫折しにくいおすすめの「大人向けプログラミングスクール」を紹介します。
プログラミングスクールで学ぶメリットは?
独学の「迷う」「挫折する」リスクを回避できる
プログラミングは書籍や無料サイトも多くあり、独学で身に着けることもできます。
しかし「わからないところが解決できず、そのままやらなくなってしまった」「たくさん本があって迷ってしまう」という声もあります。ある程度の知識があり、今何を学ぶべきかが明確な場合は別ですが、漠然と「こんなアプリがつくりたい」くらいのイメージだけある場合、どのプログラミング言語を学べばいいのかわからないことがあります。
アプリ制作の本を読み始めてから「Pythonの基本を理解している」前提で書かれていることに気づくこともあります。
スクールは目的やレベルに合わせて選ぶことができることに加え、講師に質問もできるので、そう行った挫折を防ぐことができます。
プログラミングスクールでは、ロードマップが示される
プログラミングスクールで学習するメリットは、旬なスキルを身に付けるため、今何を学びどう進むべきかのロードマップが明確なことです。
多くのスクールでメンター(講師)が付き、わからないことを聞き、制作したものについて評価をもらうこともできます。
プログラミングスクールに通って「無駄だった」になる理由
SNSではプログラミングスクールについて「無駄」「意味がない」という意見を目にすることもあります。
受講者が「失敗した」と感じる原因の多くは、目的とのミスマッチにあります。転職が目的なのに実務スキルが身に付かないコースを選んでしまっては、成果につなげることはむずかしいです。
また、実際の開発業務では「自分で考え、解決する」力が必要となり、スクールの学びについても主体的なとりくみが必要です。テキスト通りに進むことだけを目的にしてしまうと、「修了はしたけど身に付いてはいない」事態になってしまいます。
挫折しない!プログラミングスクールの選び方
プログラミングスクールの選び方①:目的に合ったプログラミング言語・スキルを選ぶ
まずはプログラミングを学ぶことで転職を目指すのか、フリーランスとして独立するのかなど、修了後にどうありたいかをイメージしましょう。
必要なスキルは時代と目指す職種により変わるので、何を学ぶべきか、転職支援はあるかなどカウンセリングで相談がおすすめ。「Webデザイナー」を志望するなら、プログラミング以外のグラフィック系ソフトの知識も必要になります。
また、小中学校でのプログラミング教育必修化やDX推進の必要により「一般教養としてプログラミングを学んでおきたい」「会社の新規事業のためにAIがどんなものか知りたい」といった需要も増えています。その場合は転職サポートなしの入門的なコースを選ぶと良いでしょう。
プログラミングスクールの選び方②:初心者OKか、事前学習が必要か
コースによって、前提として必要な知識やスキルは異なります。Web開発などのコースではプログラミング未経験でパソコンの基本操作ができればOKなことが多いですが、データサイエンティストコースなどでは知識が必要になることも。
パソコンのスペックはそれほど必要ありませんが、動画編集など学習内容によってメモリやグラフィックボードが必要なことも。機材レンタル可能なスクールもあります。
プログラミングスクールの選び方③:期間と料金をチェック
4カ月で30万円~1年で80万円など、子ども向けのプログラミング教室よりも大きな投資となる大人向けプログラミングスクールの受講。同じコース内容でも短期間にすると合計金額は安くなりますが、一日の学習時間が多くなります。仕事が忙しい場合の両立には注意が必要です。
また、学習に数カ月かけても実務レベルで必要なスキルには足りないことが普通。終了後はエンジニアとして働きながら知識を習得するのか、スクールで追加の講座を受講するのかなどもイメージしておきましょう。
プログラミングスクールの選び方④:受講スタイルはオンラインか通学か
オンライン学習スタイルが増えてきましたが、オフライン校舎での授業で学ぶスクールには、質問しやすく、サボりにくいというメリットも。
東京や大阪以外にも、地方発のプログラミングスクールもあります。自宅の場所や環境に合わせて選びましょう。スマホで視聴できる動画素材が用意されていることもあります。
オンラインでも専属のメンターやバディがいると学習意識を保ちやすくなります。専用アプリでメンターや講師を予約するスクールの場合、予約が取りやすいメリットもありますが、講師が毎回変わるので「前回の説明をもう一度話す必要がある」と面倒に感じることも。無料体験やカウンセリングで授業の受け方を確認しておきましょう。
Zoomなどを使う際は「画像はオフにして部屋着で気楽に受講している」という受講者の声も多く聞きます。
ログラミングスクールの選び⑤:講師は現役エンジニアかどうか
講師、メンターが「実務経験のある現役エンジニア」であることを売りにしているスクールも。現役エンジニアにより実際の業務やIT業界の話が聞けることはメリットですが、プロの講師に比べて教え方がわかりにくいといったことも考えられます。
プログラミングスクールの選び方⑥:学び続けられる環境かどうか
学びっぱなしでは学習内容を忘れてしまいますし、プログラミング学習では常に新しい知識を取り入れることが大切です。卒業生とつながれるコミュニティや卒業後のサポートがあり、学び続けられる雰囲気・環境があるかどうかもチェックしておきましょう。
プログラミングスクールのおすすめ10選
1.Tech boost
未経験OK。マンツーマンのサポートで挫折させない
実務経験1年以上の現役エンジニアがメンター。平日10~22時(土日13~19時)対応のビデオ通話オンラインサポートなど、学習に適した環境を提供するtech-boost(テック・ブースト)。悩んだところはすぐに質問でき、卒業後もオンラインコミュニティに参加できるところも魅力。
転職から教養・スキルアップまで対応
ITエンジニアの教育からキャリア支援まで行う運営会社ならではの、キャリアアドバイザーによる転職・就職サポートも。また「子どものICT教育に合わせて自分も初めてプログラミング学習に挑戦」という方も受講しています。
目的に合わせて無駄なく学習
学習コースは目的に合わせて「スタンダードコース」と「ブーストコース」が選択可能。で、学習言語は初学者もとりくみやすいPHPかRuby。人気のAIコースも新登場。何を学ぶべきかわからない場合は、無料説明会で相談してみましょう。
2.CodeCamp
実績No.1!オンライン型プログラミングスクール
レッスンはすべてオンライン。365日、朝7時~24時(レッスン開始23時)まで受講できるので、忙しい方も自分のスケジュールに合わせやすいCodeCamp(コードキャンプ)。IT企業の研修にも導入されるマンツーマンのレッスンは、満足度96.6%です。
Webデザインからアプリ制作・インフラまで幅広く対応
「オーダーメイドコース」は30種以上のカリキュラムが学び放題、常に最新の内容が学べます。未経験から仕事に使えるレベルを目指し、キャリアの相談は現役エンジニア・デザイナー講師、キャリアコンサルタントにいつでも相談可能。スキルを習得した証明として、終了証も発行されます。
オーダーメイドでロードマップの作成
プログラミングの学習では、途中で「やっぱりちがう言語を習得したい…」と思うことも。CodeCampはHTML/CSSやPython、JavaScriptなどカリキュラムが豊富なので、目的に合ったロードマップで学べます(オーダーメイドコース)。
3.CodeCampGATE
未経験でも安心。20代のWeb系エンジニア転職に
Webサービス開発のための基礎スキルから、セキュリティまで網羅的に学べるCodeCampGATE(コードキャンプゲート)。CodeCampとのちがいは現役エンジニアによる専属メンター、制作だけでなくサービスの公開もゴールとした実践力育成、オンラインコミュニティです。対象は原則29歳まで。
4カ月で実務レベルに。即戦力を目指す
オンライン学習のため、働きながらどこにいても指導を受けられます。専属エンジニアメンターがついた開発実習+国家資格キャリアコンサルタントによるキャリア支援で、転職を準備。地元から首都圏への転職まで、CodeCampによる求人紹介も可能。より現実的に転職を考えている人向けのプランです。
4カ月で実務レベルに。即戦力を目指す
学習時間は300~400時間程度。(1日3~4時間)。土日にまとめて学習するにしても忙しい4カ月になりますが、ほとんどの受講生は仕事を続けながらの受講。「独学での転職活動はハードルが高く、CodeCamp修了後は6社から内定を獲得できた」という受講者の声も。
4.DMM WEBCAMP PRO
最大1年のキャリアサポートで、働きながら転職を目指す
受講生の97%以上がプログラミング未経験で、PCレンタルも可能(有償)。ITになじみのない仕事をしながら、キャリアチェンジを目指せるDMM WEBCAMP PRO(ディーエムエム・ウェブキャンプ・プロ)。ライフコーチによるマンツーマン学習継続支援、キャリアアドバイザーによる分析や面接対策、独自の求人紹介も。20代でエンジニア転職を目指す人に多く選ばれています。
平日数時間+土日はまとめての受講スタイルが可能
DMM WEBCAMP COMMIT(ディーエムエム・ウェブキャンプ・コミット)との違いは、フルタイムで学習する必要がなく、学習期間・スケジュールをライフスタイルに合わせられること。平日が忙しくても続けやすい2パターンの受講スタイルで、独自開発のオンライン教材を使用。開校日は13時から22時までメンターに質問し放題です。
卒業生限定のエンジニアコミュニティで卒業後も支援
カリキュラムにはコードを書く技術だけでなく、企画から実装まで総合的に役立つ知識・技術も含まれます。卒業後は、エンジニア同士交流ができるエンジニアコミュニティを通じて勉強会や交流会に参加可能。
14日間の全額返金保証もあるので「やっぱり合わなかった」というときも安心です。
5.TECH I.S.
シリコンバレー発のプログラミングスクール
TECH I.S.(テックアイエス)はシリコンバレーを拠点とする日本唯一のプログラミングスクール。日本、アメリカ、インドにて展開。MicrosoftやGoogleなどのエンジニアを講師に招いたWebイベントも開催しています。グローバルな視点を持ちながら、「挫折させない」サポートがモットーで、初心者からでも安心して学べます。
質問には5分以内に回答
オンライン校とオフライン校がありますが、学習の進め方はどちらもメンバー専用サイトでのオリジナルテキスト+動画。自分のペースで進めて、わからないときは講師に質問できます(5分以内にZoomで対応)。
学ぶだけじゃないコミュニティ
実際の業務ではチームで開発を行うことも多いプログラミング。TECH I.S.ではチームを重視した「イベントの開催」「クラス制度」「チーム開発」などの制度があるところも魅力。人気No.1の「長期PROスキルコース」では半年の学習期間に加え半年のキャリアサポート期間もあります。学習して終わりにならないよう手厚いサポートが用意され、自立まで伴走してくれます。
6.TechAcademy
現役エンジニアの専属パーソナルメンターが1人ずつサポート
オンラインで受講完結、エンジニア転職保証もあるTechAcademy(テックアカデミー)。未経験からエンジニアになりたい20代の方にもおすすめ。12週間でIT企業エンジニアを目指せます。メンターが待機するチャットサポートは毎日15~23時。疑問点はチャットですぐに解決できます。
Webデザインや動画編集コースも
Webアプリケーションコースやフロントエンドコースのほか、Unity、動画編集、Webマーケティングなど豊富なコース設定。フリーランスとして独立や副業を考えている、 非エンジニアとして現在の仕事にスキルを加えたい方も多く受講しています。
経済産業省のReスキル講座対象
「エンジニア転職保証コース」は経済産業省のReスキル(第四次産業革命スキル習得講座)の講座対象。条件を満たすと受講料の最大70%が教育訓練給付金として支給されるので、対象の方はぜひチェックしてみてください。
7.ヒューマンアカデミープログラミング講座
オンライン+全国29校舎で直接相談も
自宅や移動中でも学べるほか、仕事や学校帰りに校舎の利用が可能。土日・平日20時以降も通えて直接キャリアの相談ができることは、モチベーションUPにつながります。6割以上は働きながら、またはWスクールで受講。専用のオンライン学習プラットフォームで効率的に学べます。
年齢制限なし、就職・転職も徹底サポート
提携企業への転職の関係から年齢制限があるスクールもありますが、ヒューマンアカデミーは年齢不問。大学生、40代、50代で新しいスキルを学んでいる受講者も多いです。就職・転職にはジョブカウンセラーが面接時のマナー対策までフルサポート。受講生に合った求人情報を提供してくれます。
スキルアップを修了後もフォロー
12カ月かけて学ぶ「プログラマー総合コース」「IT総合講座」のほか、「文系のためのプログラミング入門講座」「ITパスポート」など様々な講座がラインナップし、教育訓練給付制度対象の講座も。修了後も10%オフで講座を追加受講、各校舎のカウンセラーや講師に質問・相談が可能です。スキルアップや資格取得をずっとサポートしてくれます。
8.DIVE INTO CODE
本気でエンジニアを目指す人のためのスクール
「Webエンジニアコース 就職達成プログラム」は、総学習時間750時間以上。小さなプログラムを組むことからはじめ、就職サポートの専属アドバイザーとともにWebエンジニアとして就職を目指します。フルタイム学習の場合1日8時間以上を120日、パートタイム学習の場合1日2.5時間以上を300日が目安です。
実践的な課題に取り組み、業務で通用するレベルに
「プログラミング未経験者OK」のプログラミングスクールが多いなか、DIVE INTO CODEではプログラミング基礎の事前学習が推奨されています。その分、入校後のカリキュラムは現場で通用する問題解決力を養う本格的なもの。朝礼や振り返りもあります。
卒業生との交流・ネットワークも
1人ではつまずいたり挫折しがちなプログラミング学習。DIVE INTO CODEには他の受講期生や卒業生との交流の機会も。少人数制でチーム開発も演習あり、卒業後も期待できるネットワークの構築が期待できます。フルタイムコースは経済産業省のReスキル(第四次産業革命スキル習得講座)対象です。
9.RUNTEQ
現場に強いWebエンジニアになれる
800~1000時間という圧倒的な学習量で、自走できるWeb系開発力を養うRUNTEQ(ランテック)。リモートワークでも活躍する質問力が身に付くオンラインスクールです。現場に踏み込んだ学習内容のため、教養としてプログラミングを学びたい人には向きません。スタートアップ企業やベンチャー企業など少人数の会社に就職したい方におすすめ。
困ったときに相談できるバディ制度
最大9カ月にわたる長期の学習を支えるため、学習計画表の作成だけでなく、週ごとに進捗確認も。バディ制度により、オンラインでもモチベーションを失いにくい仕組みです。コミュニティに所属して、先輩エンジニアからリアルタイムな情報がもらえるメリットも。
自ら解決できる力を育成
課題解決型のカリキュラムで、gemやRuby on Railsにとどまらず、フロントエンドのモダンなフレームワークVue.jsもサポート。新規アプリ開発だけでなく、サービス改善まで踏み込んだ就職に強いポートフォリオを作成します。目標と合わない場合は別のスクールを紹介してくれるので、迷ったらまず無料キャリア相談を。
早期リタイア後にも。中高年の在宅IT副業を実現
エンジニアの転職市場は20代が中心ですが、これまでのキャリア・経験にプログラミングスキルが加われば、DX人材として新たな活躍も期待できます。経理や営業などの知識を生かし、既存事業のバージョンアップ、業務効率化を図ることも可能。
セカンドキャリアでの稼ぎ方も教えてくれる
カリキュラムはオンラインまたはリアルのマンツーマンレッスン80分12回に加えてグループレッスン(ウェブサイトコースとプログラミングコース)。オプションで人工知能・Pythonやスマホアプリも。
起業&会員制のスクールコミュニティ
TechGardenSchoolは起業塾でもあり、会員制のスクールコミュニティ。初期コースが修了しても月会費で学び続け、ワークショップや懇親会にも参加が可能です。初期のマンツーマンレッスン修了後は月会費5,500円で学びを続けられ、チャレンジしやすい費用です。ITリテラシーが高まれば、Webデザイナーやアプリ開発者とのコミュニケーションが円滑になるメリットもあります。
プログラミングに挫折せず、お得に学習するには?
教育訓練給付制度を活用
受講料の最大70%が給付される教育訓練給付制度。たとえばTechAcademyの認定コースを利用すると最大¥368,830の補助が受けられます。補助金が受け取れるのはコース修了後であること、給付には条件があることなど注意が必要ですが、まずは対象になるかどうかチェック、ぜひ活用してほしい制度です。
副業で稼ぐ
プログラミングスクールの中には副業コースがあり、起業やクラウドソーシングで稼ぐ方法を教えてくれるところも。スクールにかかった費用が回収できればうれしいですが、あまりに「稼ぐ」をアピールしているところには注意が必要です。
プログラミング初学者を狙った高額商材の販売などもあります。不審に思った場合は信頼できる講師やコミュニティに相談しましょう。
無料の講座で学習
プログラミングスクールを選ぶ前に、プログラミングにどんな学習があるのか知りたい場合、無料で学べるprogateなどもおすすめ(有料コースもあり)。「Web制作にはまずHTMLとCSSの知識が必要」など、ロードマップをイメージすることができます。また、転職などが条件の無料スクールもあります。
まとめ
挫折しにくく、モチベーションが維持しやすいおすすめのプログラミングスクールを紹介しました。プログラミングは、様々な業種で必要とされるスキルです。
転職や副業が目的ではなくても、Webサービスやアプリの制作にはものづくりの楽しみがあります。ぜひ、検討してみてください。
厚生労働省「教育訓練給付制度」