この記事は2021年1月21日に掲載した記事です
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冬から春にかけて、多くの人が気になる乾燥。特に注目を集めているのが「ハイブリッド式加湿器」。部屋の温度が下がりにくいパワフルな加湿力と、お手入れが簡単なことで人気を集めています。一方で、「電気代が気になる…」と心配する人も。
今回は、そんなハイブリッド式加湿器の選び方と、おすすめの製品を厳選して紹介します。人気メーカーの製品はもちろん、コンパクトな卓上タイプや、大型の据え置きタイプまで幅広くピックアップしました。
ハイブリッド式加湿器とは?
加湿器の加湿方法には、主に
・スチーム式
・気化式
・超音波式
があります。
それぞれの方式に熱を加え、部屋を効率よく加湿できるのが「ハイブリッド式」。「気化式」をベースにした「温風気化式」、「超音波式」をベースにした「加熱超音波式」が多く、「スチーム式」と「超音波式」を組み合わせたものも。
素早く部屋がうるおうパワーがありながら、省エネ運転も可能なハイブリッド式。空気清浄効果があるもの、大きな部屋に対応したものなどハイスペックなタイプも多く出ています。
ハイブリッド式のメリットとデメリット
・温風気化式の◯メリットと△デメリット
◯気化式よりも素早い加湿が可能で、出てくる風が冷たくない
◯蒸気が出ないのでやけどの心配なし
◯加湿しすぎの心配が少ない
◯高機能モデルがある
△蒸気が見えないので物足りなく感じる
△気化式よりも加熱分の電気代がかかる
△定期的な掃除のほか、フィルターの交換が必要
△ファンの音が気になることも
・加熱超音波式の◯メリットと△デメリット
◯超音波式よりも素早い加湿が可能で、出てくる風が冷たくない
◯超音波式で気になる雑菌が繁殖しにくい
◯お手入れが楽
◯お手頃価格で個性的なデザインが豊富
△水のミネラルが残って白くなることがある
△定期的な掃除が必要
△水蒸気が出るので濡らしてはいけない電化製品などに注意が必要
どちらも「気化式」「超音波式」に比べ、ヒーターの電気代がかかりますが、ヒーターオフで電気代をおさえることが可能。ダイニチの温風機化式加湿器LXシリーズのeco運転時の1カ月の電気代は約149円です。
ハイブリッド式加湿器の選び方
メリットが多く、人気のハイブリッド式加湿器。気を付けたい選び方のポイントを紹介します。
ポイント①適用畳数
加湿器に合った部屋の広さは、木造和室とプレハブ洋室の「適用畳数」として表示されています。木造和室は湿気を吸収するため、同じ機種でも適用畳数が小さくなります。
広めのリビングなどで部屋全体を加湿したいのであれば、適用畳数が大きめの機種を選びましょう。
ポイント②連続加湿時間とタンク容量
連続加湿時間は、タンクの水を一杯にして使える時間。SHARP(シャープ)のプラズマクラスター加湿器HV-L75では、静音モードで約19時間です。連続加湿時間が長ければ1日の補水回数が少なくて済みますが、その分タンク容量と本体サイズが大きくなります。
ポイント③給水、お手入れのしやすさ
加湿器の給水は、水タンクを取り出して行いますが、取り出さずに上から給水できるタイプも。「重いタンクを持ち運ばなくていいのは助かる」という声が多いです。
ハイブリッド加湿器は、ヒーターを使わないタイプよりの雑菌が繁殖しにくいですが、毎日の水の取り換えと簡単なお手入れは必要です。温風気化式では加湿フィルターのお掃除と交換(48カ月程度)も。
ダイニチのLXシリーズは、1シーズン使い捨てのトレイカバーを採用。トレイの洗浄の手間がぐっと楽になりました。
ポイント④電気代、本体価格
ヒーターを使うものの、スチーム式に比べて大きく電気代が抑えられるハイブリッド式。本体価格はシンプルな構造の加湿器よりもやや高めです。イオンカートリッジやフィルター交換が必要な場合は、それもランニングコストに。
ポイント⑤運転音
意外と気になる、ファンやモーターによる運転音。ハイブリッド加湿器には静音設計が多く、AND・DECOのハイブリッド加湿器は加湿量弱で約32dB(デシベル)。30-35dBの目安は、深夜の住宅街程度の静かさと言われています。サイズが大きいパワフルなタイプは、音が気になることもあります。
ポイント⑦アロマ機能
潤いとともにアロマの香りを楽しむなら、アロマ対応が必要。本体のアロマトレーに数滴垂らして使うことが多いです。また、ペットを飼っている方は体調への影響に注意してください。
ポイント⑧チャイルドロック機能
コロナのハイブリッド式加湿器など、チャイルドロック機能付きの機種も豊富です。子どものいたずら対策には、蒸気が出ない温風気化式や、タンクが内部に収納されたタイプもおすすめ。
ポイント⑨デザイン
おしゃれでシンプルなタイプや丸みのあるフォルムなど、様々なデザインが登場しているハイブリッド式加湿器。部屋の隅よりも真ん中よりに配置したほうが加湿効果も期待できます。毎日眺められるお気に入りのデザインを選びましょう。
定番メーカーからおしゃれな個性派まで。おすすめのハイブリッド式加湿器20選
性能や容量など、タイプ別におすすめのハイブリッド式加湿器を紹介します。
定番メーカーのおすすめ。「温風気化」タイプのハイブリッド式加湿器
SHARP(シャープ)ならではのプラズマクラスターが部屋に清潔な潤いを届けてくれるハイブリッド式加湿器。レギュラータイプの最新モデルです。Agイオンカートリッジが付属で、水をきれいなままキープ。上から、トレーを取り外して、どちらでも楽に給水できます。フィルターを乾燥できる機能があるので、シーズンオフの保管も安心です。「手入れがしやすく、きれいなまま使える」「音が静かなので寝るときにも快適」というレビューも。チャイルドロック機能付き。
メーカー販売シェア7年連続No.1、加湿器メーカーとして信頼も高いダイニチのLXシリーズ。乾燥しやすく広いリビングでも安心の大型加湿器です。パワフルでありながら、「最小運転音13dB」「標準運転で34dB」と静かさも実現。開発からアフターサービスまですべて国内で行う日本製で、チャイルドロック機能も付いています。「デザインとメンテナンスの楽さが気に入っています」というユーザーの声もありました。
熱くないから安心、ママの声から生まれたコロナのハイブリッド式加湿器。家族みんなが使いやすいユニバーサルデザインの大型操作パネル、ecoモードボタンをワンタッチで省エネ運転もできます。ecoモードなら電気代は一日たった約5円。チャイルドロック機能付きで、スリムなデザインもうれしいところ。
フィルターにヒーターで暖めた温風をあてて加湿する「温風気化式」と、「自然気化式」を自動で切り替えるハイブリッド式加湿器。マイナスイオンで部屋の空気を快適に保ってくれます。ヒーターオフボタンで自然気化式にすれば、省エネ運転が可能。
定番メーカーのおすすめ。「加熱超音波」タイプのハイブリッド式加湿器
超音波式のしっかり加湿+ヒーター加熱が衛生面でもうれしい加熱超音波タイプ。アロマ対応の機種も多く、水アカを抑えてくれるカートリッジ付きも登場。
上部が大きく開くので、給水もお手入れもしやすいdoshisha(ドウシシャ)のハイブリッド加湿器。奥行き約16cmと置きやすいサイズ。温度センサーでオート運転も可能です。操作パネルが下にあるので、「床置きだとやや見にくい」というレビューもありました。アロマケース付き。
気化式加湿器で定評のあるスイス・BONECO(ボネコ)のハイブリッド加湿器。約40℃のマイクロミストと、おまかせ自動運転でいつも快適に。銀イオンを利用したイオンカートリッジが付属。1時間あたりの電気代目安は約1.1円です。
スッキリとしたデザイン、YAMAZEN(山善)のハイブリッド式加湿器。タンクを取り外すことなく、上から水を注ぐことができるので、給水も簡単。加湿器の水アカや白粉を抑え、雑菌の増殖を抑えてくれるカートリッジ、アロマオイルが使えるアロマケース付きです。一日6時間使用して、一カ月の電気代は約438円。
とにかく「お手入れ簡単」なおすすめハイブリッド式加湿器
できるだけ簡単に済ませたい加湿器のお手入れ。タンク容量が大きく補水の手間が少ない、開口部が大きく洗いやすいことがポイント。
“おやすみ快適”機能で「眠りにつくまでの静かさ」と「眠りについてからの潤い」が実現。タンク容量が大きく、トレーに使い捨てカバーが付いているので日々のお掃除の手間も楽になり、安心して使えます。「デザインも良くて、お手入れも楽」というレビューもたくさん集まっていました。
UVライト除菌+ヒーター除菌のW除菌。タンク内をきれいに保ち、いつも清潔なミストを部屋に届けてくれます。上からの給水とタンクへの給水が可能。専用タブレットなどを買い足す必要もなく、タンク内のお手入れや内部の丸洗いも簡単です。アロマ対応、チャイルドロック付き。「大容量で水の補充が楽」「洗いやすいのできれいに使える」という声が集まっていました。
とにかく「おしゃれ」なおすすめハイブリッド式加湿器
カラーも豊富でインテリアになじむハイブリッド式加湿器も多数登場しています。煙突のような高さのあるカバーなら、離れた位置までミストが広がります。
美しい光沢が、部屋のアクセントにもなるdoshishaのハイブリッド加湿器。二酸化塩素を発生することができる「クレベリンLED」を使い、空間をきれいにうるおわせます。「クレベリンLED カートリッジ」は交換式で、交換時期の目安は一日8時間の使用で約三カ月。「おしゃれで匂いもなく安心できる」と好評のほか、「お手入れが手間…」という声もありました。
ホワイトと木目調のベースで、和室にも洋室にもなじむデザインがおしゃれ。超音波とスチームを合わせたハイブリッド式なので、しっかりと加湿したい人におすすめです。タンク内の水が加熱されるため、雑菌の増殖も抑えてくれます。電気代は一日約5円。アロマ対応、睡眠中も気にならない45dB以下の静音設計です。
高い位置からミストを飛ばせるハイタイプのカバーと、360°吹き出し口が回転するロータイプのカバーの使い分けが可能。部屋に合わせたカラーも選べます。リモコンで操作でき、アロマにも対応。ダウンライトボタンでミストが出ている間、底部がブルーに光るので、ナイトライト風にも。
バイカラーと脚付きのデザインが愛らしいTHREEUP(スリーアップ)の「フォグミスト」。アロマ対応、自動モード搭載で心地よい湿度と香りを保ってくれます。上部給水式なので、水の補給も楽にできます。
卓上、小型タイプのおすすめハイブリッド式加湿器
タンク容量はキープしながら、コンパクトなデザインでリビングテーブルにも置きやすいタイプも。
シンプルでコンパクトなデザイン、ELAiCE(エレス)の「エルズヒュミディファイアプラス」。付属のリモコンは本体側面に取り付けることができ、邪魔になりません。ウッド調のカバーをはずして上から給水、場所をとらないながら容量もたっぷりあります。付属のトレーのパッドにアロマオイルを数滴垂らせばアロマ加湿器に。
リビングテーブルの上にも置きやすい、かわいらしいデザインのハイブリッド加湿器。たっぷり入るタンクには上から簡単に給水。タンク内に取り付けるカートリッジに銀イオン抗菌剤を使用、雑菌を繁殖しにくくしています。アロマボックス付き。
タワー型など、リビングにもおすすめ大容量ハイブリッド式加湿器
「吹き抜けや広いリビングで使いたい」「乾燥が強いけど補水の手間は減らしたい」ならタンクが容量が大きいタイプを。
SHARPのプラズマクラスター加湿器、ハイパワータイプの最新モデルです。プレハブ洋室21畳対応でありながら、ほぼA4サイズに設置できるコンパクト設計。加湿フィルターの交換の目安は8シーズン(約48カ月)なので、たくさん買い置きしておく必要はありません。水なしでプラズマクラスターの単独運転も可能。チャイルドロック機能付きです。
7Lタンクの大容量、5%ごとに湿度設定ができるハイブリッド加湿器「グランミスト」。アロマトレー付きです。タンクレスなので、給水も手軽。部屋の温度も下げにくく、広い部屋もパワフルに加湿してくれます。「ほんのりとあたたかく、加湿力も十分なのでいつも一番弱いモードで使っています」「音が気になる」という声も。
空気清浄機と加湿器の二台使いは、スペースを圧迫…。ダイキン独自の空気清浄化技術「ストリーマ」搭載の空気清浄機なら、500ml/hというパワフル加湿も可能です。加湿フィルターとタンクの水の細菌をストリーマで抑制、加湿しても清浄能力はそのまま。2021年モデルは、2014年モデルに比べて人が感じる運転音を30%低減しています。「フィルターのお手入れが楽になりました」というコメントも。
アロマ機能付きのおすすめハイブリッド式加湿器
対応していない加湿器にアロマオイルを使うと、故障につながってしまうことも。香りを楽しむ予定があるなら、アロマ機能が付いているタイプを選びましょう。
コロンとしたフォルムがかわいいTHREEUP(スリーアップ)の「デュードロップL」。ヒーターで加熱した水を超音波の振動でミストにし、アロマの香りを部屋中に届けてくれます。加湿量は3段階調節。オフタイマー機能付きなので、眠る前のナイトライトにも。
doshishaの「フロア」は、部屋のインテリアにもなる特徴的なデザインが人気。アロマオイルは、本体のアロマケースのフェルトに染み込ませて使用。高い位置から部屋中に湿度と香りを運びます。電気代は1時間あたり2.25円、オフタイマー機能付きです。
ハイブリッド式加湿器、お手入れのポイントは?
加湿器はいつもきれいにして、気持ちよく使いたいものですよね。「フィルターの掃除が面倒で、加熱超音波式に変えた」という人も。温風気化式も加熱超音波式もそれぞれメリットがあるので、使いたい場所や目的に合わせて部屋ごとの使い分けもおすすめです。
お手入れの際には運転を停止し、電源プラグはコンセントから抜きましょう。
ハイブリッド式加湿器に井戸水は使える?
「加湿器に井戸水やミネラルウォーターは使える?」という問い合わせも多いそう。実は、どちらもNG。ほとんどの加湿器では、「水道水」を使うことが推奨されています。水道水は雑菌が繁殖しにくいように処理されているからです。
専用タブレットなど以外を投入することも基本的にはNGです。気になる場合は、メーカーに問い合わせてみましょう。
まとめ
ヒーター加熱により、気化式と超音波式をより効果的にしたハイブリット加湿器。W除菌やお手入れが簡単なモデルなど、様々なタイプが選べるようになりました。乾燥が辛いこの季節、ぜひお気に入りの一台を見つけて快適な部屋で過ごしてください。
※電気料金などはメーカーの公式サイトを参考にしています。