子どもがかかりやすい代表的な夏風邪の一つである「ヘルパンギーナ」が流行している。
特に保育所を中心に流行っており、発熱や食欲不振、全身のだるさなどを引き起こす。
何に気をつけなければいけないのか。もし子どもが感染した場合、いつから保育所に通わせてもいいのか。
今、知りたい情報をまとめた。
ヘルパンギーナの由来、症状
1〜4歳までの子どもがかかりやすい夏風邪の代表的な病気の一つと言われており、38〜40度の発熱の症状が出て、同時に喉が痛む。
発熱は1〜3日続き、食欲不振、全身のだるさ、頭痛などを引き起こすほか、口の中に水疱ができる。
特に乳児は、飲食できないことによる脱水症などで重症化することもある。
便からウイルスが排泄される
急性期には喉からウイルスが排出されるため、せきをした時の飛沫により感染する。発症から4週間後頃までは、便からウイルスが検出されることもある。
予防法として、おむつを交換した際にきちんと手洗いをしたり、洗濯物を日光で乾かしたりすることが重要だ。
特別な治療法はなく、症状を少し楽にする(対症療法)が行われる。
警報基準を超える
国立感染症研究所が発表した「感染症週報」の第23週(6月5〜11日)では、ヘルパンギーナの定点当たり報告数の増加が続いており、「過去5年間の同時期と比較してかなり多い」とある。
定点の1医療機関当たりの報告数で最も多い都道府県は、宮崎県(10.67)、和歌山県(7.10)、愛媛県(6.14)だった。
東京都も6月22日、「ヘルパンギーナが大きな流行となっており、警報基準を超えた」と発表。
大阪府も同日、警報基準を超えたと発表している。
都は、保育所を中心に感染が報告されていることから、こまめな手洗いや、咳やくしゃみをするときはティッシュなどで覆うことなどを求めている。
保育園はいつから行ける?
では、もし子どもがヘルパンギーナに感染した際、いつから保育園に通わせることができるのだろうか。
例えば、東京都目黒区は「発熱や口の中の水疱・潰瘍の影響がなく、通常の食事が取れるようになるまで」は、登園を控えるように呼びかけている。
同北区も同様で、「症状も回復し、集団生活に支障がない状態になりました」と書かれた「医師の意見書」を提出する必要がある。
東京都は「咳などの症状がある場合も、登園を見合わせるなど無理をさせないように配慮しましょう」と呼びかけている。