アメリカのトランプ大統領は、11月15日に公式Twitterで「不正選挙で彼(バイデン氏)が勝った」と投稿。「初めて敗北を認める投稿をしたのでは?」と話題になっている。
しかし、この約1時間半後には「私たちは勝つ!」「彼が勝ったとみなしているのはフェイクニュースメディアだけだ。私は何も認めない!」として、トランプ大統領は以前の投稿を事実上撤回した。
バイデン氏陣営からは「大統領は現実を認識し始めているのかも」と、心境の変化を期待する声が出ている。
■バイデン氏が「選挙が不正だったので勝った」と一旦は投稿するも…
トランプ氏は15日、民主党候補のバイデン氏について「彼は選挙が不正だったので勝った。投票監視員が入ることが許されなかった」と投稿。投票集計システムに不正があったなどと主張した。CNNによると、バイデン氏の勝利を認めたのは、このときが初めてだったという。
敗北をついに認めたのかと思いきや、約1時間半後にトランプ氏は「不正選挙だ。私たちは勝つ!」「彼が勝ったのとみなすのは、フェイクニュースメディアだけだ。私は何も認めない!長い戦いになる」と連続投稿。敗北を頑なに認めない姿勢に戻った。
大統領選で各州の選挙結果が出そろい、全米538人の選挙人のうち、バイデン氏が306人を獲得。トランプ氏は232人だったとCBSなどは報じている。ただし、トランプ氏は選挙に不正があったとしており、法廷闘争を続ける構えを崩していない。
■バイデン氏陣営はトランプ氏の変化に期待
バイデン政権で大統領首席補佐官を務める予定のロン・クレイン氏は、NBCの「ミート・ザ・プレス」のインタビューで「トランプ大統領は現実を認識し始めているのかも…」と述べて、トランプ大統領が敗北を認め、政権移行が円滑に進むことに期待感を示した。
「彼(バイデン氏)は多くの票を獲得し、トランプ大統領自身が4年前に地滑り的勝利を収めたのと同数の選挙人票を獲得しました。でも、見てください。トランプ大統領が、その現実を認識し始める準備ができているなら、前向きなことです。ドナルド・トランプのTwitterは、ジョー・バイデンを大統領として認めたり、認めなかったりします。アメリカ人は(ジョー・バイデンを大統領と)認めています」
混戦の末、バイデン氏が勝利を確実にしたアメリカ大統領選。敗北したトランプ氏ですが、前回より多い7000万以上の票を得るという結果になりました。これが意味することは? 選挙が終わってもアメリカ社会の「分断」は残り続けるのか?
#ハフライブ では、日本から大統領選に在外投票したモーリー・ロバートソンさんらを迎え、「トランプ支持者の“心の中“と分断社会のこれから」をテーマに議論しました。(生配信日:2020年11月5日)
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