どうやったら社内制度をうまく活用できるのか。大企業やベンチャーで働く人たちを座談会に招いて話してもらった(前編はこちら)。
制度導入、業務断捨離には「思い切り」も大事
宮本 私の勤務するフロアに最近、自席を定めないフリーアドレスが導入されました。すると会社を不在にすることへの抵抗感が薄れ、在宅勤務を利用しやすくなるという、思わぬ「効果」がありました。
若原さんの会社では、複数のコワーキングスペースを活用しているそうですが、効果はいかがでしょうか。
若原 私は仕事で社外に出ることが多いので、よく利用しており、本社に出社するのは週1日くらいでしょうか。営業社員からも、外回りの合間に利用することで、効率良く仕事ができるようになったという声が多数寄せられています。
実はこの制度は、「施設を利用できるなら始めてみよう」という感じで、わりとカジュアルに運用が始まりました。
効果を試算し上層部にプレゼンする、といった意思決定プロセスを重視しすぎると、スピード感が鈍ってしまうこともあります。思い切って行動することも大事だと思いました。
宮本 私の職場でも、同じような経験があります。以前は部内の会議でも、見栄えの良い資料をキッチリ作っていました。でも思い切って、簡素なテキストだけの資料に変えてみると、それでも全く問題ないことが分かり、業務の「断捨離」ができました。
会議時間も、以前は必ず1時間単位で確保していましたが、議論がどうしても必要な案件は意外と少ないことに気づき、30分単位で考えるようになりました。
若原 僕も30分単位でミーティングを設定していますが、たいてい時間通り終わります。
宮本 「一度試してみよう」という認識を部内で共有することも、大事だと思いました。
おにぎりタイムにニコニコボード 対面のコミュニケーションを重視
清水 弊社は、リモート化の流れとはやや異なり、エンジニアが同じ空間で一緒に働くことを重視しています。
やむを得ない理由で在宅勤務に切り替えた社員も、常時オンラインでつなぎ、オフィスのモニターに映し出しています。社員が「ちょっと教えて」とモニターに話しかけると、中の人が「はい」と答えるわけです。
宮本 あたかも一緒にいるような環境を作り出しているのですね。
清水 社員の対面でのやり取りを大切にしていて、毎晩7時には「おにぎりタイム」もあります。当番の社員3,4人が握ったおにぎりを、みんなで食べるんです。
食べながらいろんな話をしますし、通りすがりの人が気分転換に握るのを手伝うことも。社員の旅行のお土産も、お菓子ではなくおにぎりの具材やふりかけが多いです(笑)。
また、社員は出社すると、「ニコニコボード」に書かれた自分の名前に、元気なら緑、普通なら黄色、調子が悪い時は赤のマグネットをつけます。赤なら体調を気遣い、緑なら「いい事あった?」と会話のきっかけにする。コミュニケーションにすごく役立っています。
宮本 面白いですね!体調や気分まで可視化してしまうのですね。お話を聞いていると、「見える化」がキーワードになっているようです。
内藤 清水さんの職場の「見える化」とはちょっと違いますが、私の職場は管理職が非常に忙しく、スケジュールがびっしり埋まっている状態。そしてそれを、社員の誰もが見ています。管理職の全力で働く姿が可視化されていることで、私たちも「ついていこう」と、モチベーションが高まっているように思います。
働き方改革を自分ごとに 制度を自分なりに使いこなす
宮本 「働き方改革」という言葉には、組織主導のイメージが強いと思います。若原さんは、さまざまな企業の働き方を研究されていますが、社員のコミットについて、どのようにお考えでしょうか。
若原 どの会社でも、社員が受け身になる傾向はあると感じます。「改革」という言葉の堅苦しさもあり「自分ごと」として捉えづらいのです。
本来は個人と組織、それぞれが働き方を変えようと意識することが重要です。仰々しく考えず、フレックスや在宅勤務を自分なりに使いこなそうと考えるだけで、個人の働き方がぐっと生産的になることもあります。
宮本 「自分ごと」にするには、どうすればいいでしょうか。
清水 会社側が社員の声を拾い上げ、それをもとに改革を進めることが大事だと思います。社員は、意見を言うのが怖い、言ってもどうにもならないと考えると声を上げず、上意下達をただ受け入れるだけになってしまいます。
内藤 弊社がフレックスタイムを導入したのは、社員の要望がきっかけでした。社員が率直に意見や要望を言いやすい雰囲気があると思います。「仕事が進まないので、ちょっとリフレッシュしてきます」と言って、リフレッシュルームで10分くらいお昼寝して、頭をスッキリさせるのもアリです。もちろんその後で、良い仕事をするのが大前提ですが。
宮本 どうしたら、そんな風通しの良い企業風土をつくれるのでしょうか。
内藤 実は弊社は、4月に外資系に変わったばかりです。会議で英語が飛び交うなど、職場環境も組織も急激に変わりました。
社員にも、変化に対応するため自分が変わらなければ、受け身にならず発言しなければという意識が生まれてきたのではないかと思います。
若原 いい危機感の持ち方だという感じがします。
「はたらくアタマに」が変える職場 働き方改革のツールに
宮本 皆さんの職場には注意力と計算作業の効率維持に役立つアサヒ飲料の「はたらくアタマに」シリーズをご提供させていただきました。この商品は、「身近な働き方改革」を考えるきっかけになりそうでしょうか?
若原 日本企業は「働き方は自分で変えられる」ことに気づいていない社員がほとんどです。この商品のようなアプローチは社員に対し、自分から行動することにも意味がある、という「気づき」をもたらすと思います。
内藤 「はたらくアタマに」というパッケージの言葉が効果的ですよね。デスクに置いてあるのを見るだけで、頭をリフレッシュして、またがんばろうと思える。リラックスの時間と集中する時間を切り替える、目印のような商品です。
清水 私もそう思います。先ほど会議を短くするという話が出ましたが、この商品が会議室に並んでいたら、だらだらしないで30分で終わらせよう、という気になりますよね。注意力の維持など、ドリンクとしての効能もさることながら、働き方改革の「シンボル」という役割も果たせるのではないでしょうか。
アサヒ飲料は、機能性食品「はたらくアタマに」シリーズ5種類を順次発売している。これらの商品は、注意力の維持と、計算作業の効率維持に役立つことが報告されている成分「ラクトノナデカペプチド」を配合した。
あなたも「はたらくアタマに」シリーズで好みの味を楽しみながら、自分の働き方を見直してみてはどうだろうか。
また同社は10月21日まで、「身近な働き方改革」をみんなで考える「かえる会」キャンペーンを実施。自分なりの働き方の工夫を「#はたらきかた何からかえる」のハッシュタグをつけてツイッターに投稿すると、抽選で商品やオリジナルステッカーがプレゼントされる。キャンペーンへの参加も、働き方を「かえる」、ひとつのきっかけになるかもしれない。
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