「アルフォート」や「鼻セレブ」など、誰もが見たことのある空箱を利用してアートを作り出す大学生に注目が集まっている。
「空箱職人 はるきる」さんはハフポスト日本版の取材に対し、「新しいタイプのアーティストを目指したい」と抱負を語った。
■「アルフォート」が大注目 数万リツイートの常連
はるきるさんは、神戸芸術工科大学アート・クラフト学科の3回生。「誰でも知っている空箱が別の形になったら、面白がってもらえるのでは」と2018年から空箱アート製作し、自身のTwitter上にアップし始めた。
作品が注目されたきっかけは、2018年9月にアップした「アルフォート」の空箱を使った飛行船のような作品だ。
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空箱4箱を使い製作したこの作品は、これまでに5万回以上リツートされている。
商品のキャッチコピーが書かれた部分を切り取り、そのまま赤い旗に仕立て上部に設置した。はるきるさんは「空箱の元の特徴やデザインを生かすことがこだわりなんです」と話す。
この空箱の元のデザインを生かす工夫は随所に見られる。
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ティッシュ箱を可愛らしいウサギに仕立て上げた作品では、商品名が顔の正面に来るだけでなく、「15周年」のロゴをペンダントのようなアクセントに変えてみせた。
■「見た瞬間に思いつく」
この空箱アート、いったいどのように作り上げているのだろうか。はるきるさんは「箱を見た瞬間に頭の中で完成形が思い浮かび、いきなりハサミを入れてしまう」という。
使用するのはハサミに瞬間接着剤、セロテープ、それにカッターのみ。一つの作品を仕上げるのにかかる時間は、平均10時間ほど。
特に力を入れた「リッツ」から生み出したライオンは20時間以上かかったという。
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ツイッターアカウントは18万人以上のフォロワーを誇る。「多くの人に見てもらえるのは製作者として嬉しい限り。ただ半端なものは作れなくなりました」と意気込む。
将来は作品作りで生計を立てたいとしていて、すでに「マクドナルド」の依頼を受けてその技術を発揮している。
「前例が無いので、何の作家と表現したらいいか分からない」と苦笑するが、「新しいタイプのアーティストになりたい」と意気込んでいる。
はるきるさんのその他の作品は以下。
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派手なジャケットの下には白いシャツ。ここには箱の原材料表示に当たる部分を使用。「元のデザインを生かす」こだわりが表れている。
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背中の部分からティッシュを取り出すことも出来る優れものだ。