「はれのひ」振り袖業者の行方不明トラブル 100万円超、支払った新成人も「成人式出たかったな...」

成人の日に突如、業者と連絡が取れず「最初は信じられませんでした」
はれのひ公式サイトより

成人の日の1月8日早朝、成人式のための振り袖販売やレンタル、着付けを手掛ける業者「はれのひ(harenohi)」と突如、連絡が取れなくなったという報告がネット上などで多数寄せられている。ハフポスト日本版の取材に複数の女性が証言を寄せたが、中には合計で100万円超を支払いながら、成人式に出席できなかったという女性もいた。

取材に応じた女性は、横浜市在住の大学生(20)。2016年10月中頃に、横浜みなとみらい店で母親らが振り袖を購入した。振り袖の購入に前撮り(事前の撮影)や着付けもすべてセットになったプランで、支払った金額は100万円を超えていたという。

スタッフが到着していないことは、8日早朝、着付け会場のホテルに向かってから知った。

「最初は信じられませんでした。何度もホテルの方に確認をとりましたが連絡が取れないの一点張りで、他のところで探し始める方がいいと聞いて、ああ本当に来ないんだなと思いました。着付け会場内に入れず、ホテルのロビーでうろたえている親子連れや、不安そうに連絡を入れている一人ぼっちの女性などが印象的でした」と話した。

幸い、振り袖一式などは既に手元にあった。女性は結局、自宅に帰って母親が着付けをしてくれた。しかし、移動などで予定以上の時間がかかったため、友達と出席する予定だった成人式には間に合わなかったという。

「友達と成人式に出たかった。本当に残念です。晴れやかな行事にこんなことがあるなんて驚きです。同窓会もあるので、気を持ち直してそれなりに楽しみたいと思っております」と話している。

高額の商品を購入していたこともあり、スタッフからは「一番いい着付けの時間帯を確保する」と言われていたにもかかわらず、2017年10月ごろになっても具体的な時間帯の連絡がなく、不信感を持って連絡をとったこともあったという。

「はれのひ」とは

公式サイトによると「はれのひ株式会社」(横浜市中区)は、成人式用の振り袖販売、レンタル、写真撮影、着付けなどを手がけている。サイトによると着物の幅広い品揃えや女性スタッフによるサービスを売りにしていた。

2008年に創業し2012年7月末に初の直営店を横浜にオープンさせた。公式サイトには横浜みなとみらい店、八王子店、つくば店、福岡天神店と全国4店舗が案内されている。また、民間信用調査会社の「東京商工リサーチ」によると、他に、横須賀市と柏市にも店舗があるという。

ハフポスト日本版でも8日朝に連絡を試みたが、いずれの店舗の電話もつながらなかった。Twitter上には八王子店ですでに店舗内装も撤去されているとの情報がある。

注目記事