白泉社の少女マンガ雑誌「花とゆめ」編集部は7月5日、6月20日発売の同誌14号に掲載された読み切り作品の絵柄を他の作家の絵柄に「近しい方向へと誘導した」として、公式サイトで謝罪した。
公式サイトに掲載された「お詫び」によると、同誌の読み切り作品に関して、多くの読者から「主人公の女性キャラクターが既存の先生の絵柄に非常に似ている」と指摘されたという。
キャラクターの絵柄は「編集部が率先して先生の絵柄に近しい方向へと誘導した結果のもの」で、「本来なら掲載を中止しなければならない程、酷似していたにも関わらず、雑誌に掲載するという過ちをおかしてしまいました」とつづった。
その上で、「絵柄を酷似させてしまった先生、そのために誤解や混乱を生じさせてしまったファンの皆様、該当作品を執筆された先生に、多大なご迷惑をお掛けしました事を心よりお詫び申し上げます」と謝罪している。
「お詫び」では作品名や「酷似している」と指摘された作家名については明かしていないが、Twitterでは、有名な少女漫画家の絵柄に似ているなどの指摘があった。
謝罪文が掲載されたことを受け、ネット上には「しっかり作家を守ってほしい」などと作家を心配する声や、編集部の対応を疑問視する声も上がっている。
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編集部が掲載したお詫び文は以下の通り。
お詫び
花とゆめ14号の読みきり作品に関して、多くの読者の皆様から、主人公の女性キャラクターが既存の先生の絵柄に非常に似ているとのご指摘を頂戴しました。
該当作品の絵柄は、編集部が率先して先生の絵柄に近しい方向へと誘導した結果のものであり、本来なら掲載を中止しなければならない程、酷似していたにも関わらず、雑誌に掲載するという過ちをおかしてしまいました。
この度読者の皆様をお騒がせしてしまった原因は、すべて編集部の意識・認識の甘さによるものです。花とゆめをご愛読頂いている皆様の信頼を損なってしまいましたこと、誠に申し訳ありませんでした。
そして絵柄を酷似させてしまった先生、そのために誤解や混乱を生じさせてしまったファンの皆様、該当作品を執筆された先生に、多大なご迷惑をお掛けしました事を心よりお詫び申し上げます。
今後は二度とこのような事態を招かぬよう編集部内で意識改革を徹底し、読者の皆様の信頼を取り戻してゆく所存ですので、これからも花とゆめをご愛読頂けますようお願い申し上げます。
花とゆめ編集部
編集長 佐藤一哉