コロナ禍に出産・育休となると、人との交流は少なくなってしまいがち。そんな状況でスーパーの店員から、温かい心遣いを受けたことを伝える育児マンガがSNS上で話題になっています。
「泣きました」「素敵なマダム」「こういう人に私もなりたい」と感動する声が続出。3月26日までに、2万件以上の「いいね」が寄せられています。
■いつも親切にしてくれた店員Mさん。「優しさが身に沁みました」と作者
それが「育休中に仲良くなったスーパーの店員さんとのお話」という4ページのマンガです。育児マンガをSNS上で連載している「はみだしみゆき」(@HamidashiMiyuki)さんが3月16日、Twitterに投稿しました。
はみだしさんは、コロナ禍の2019年5月に息子さんを出産。夫婦共働きで子育てしています。
今回のマンガは、はみだしさんが育休を取っていたころのエピソードから始まります。抱っこ紐で0歳児だった息子さんを連れて近所のスーパーに行くと、年配の女性店員Mさんがいつも親切にしてくれました。
「同じくらいの孫がいる」というMさんは、「重くて大変でしょ」と買い物カゴを運んでくれたり、「今日は何を持ってるの?」と息子さんに話しかけてくれたりしました。「育休中で人との交流がなさすぎて、マダムと話すのは日々の楽しみでした」と振り返っています。
しかし約半年後、はみだしさんは隣町に引っ越すことになりました。「来月引っ越すことになりまして」と伝えると「このカゴに入ってるジュース、私のお金で買ってあげる」とMさんは息子さんにプレゼントしてくれたそうです。
さらに引っ越しから約1カ月後、思いがけない出来事が起きます。久しぶりにはみだしさんがスーパーに来店するとMさんは「久しぶり。待ってたのよお〜」と大歓迎。ミニカーを、車好きな息子さんにプレゼントしてくれました。それは、Mさんの娘さんが飲料メーカーのキャンペーンで当てたものでした。「いつか来るかな〜」と思って、ずっとロッカーにしまっていたそうです。
ハフポスト日本版の取材に、はみだしさんは「貴重なものをいただいたことと、私たちに渡すためにずっと待っていてくれたこと、気持ちがとても嬉しくて感動しました。息子が車好きなことを覚えてくれていたこともありがたく、優しさが身に沁みました」と感謝しています。
■「皆さんからも温かいお言葉をいただけて嬉しいです」はみだしみゆきさんとの一問一答
ハフポスト日本版は、このマンガを投稿した「はみだしみゆきさん」に取材しました。一問一答は以下の通りです。
―― 育休中、Mさんとはいつもどんな会話をしてましたか?
息子の体重がどのくらいになったかとか、Mさんの孫が食いしん坊な話とか、本当に他愛のない話で盛り上がっていました。
―― Mさんからお子様にトラックのミニカーをもらったとき、どんなお気持ちでしたか?
貴重なものをいただいたことと、私たちに渡すためにずっと待っていてくれたこと、気持ちがとても嬉しくて感動しました。息子が車好きなことを覚えてくれていたこともありがたく、優しさが身に沁みました。
―― ミニカーは、このスーパーのポイント特典だったのでしょうか?
スーパーのポイント特典ではなく、飲み物メーカーが主催しているキャンペーンで商品を買ってポイントを集め、抽選で当たる景品だったようです。
―― お子様はミニカーをもらってどんな反応でしたか?
大喜びでした。家で遊び、寝るときのお供にして、外に遊びに行くときも持っていっていました。
―― 「勇気を出してまた来てよかった」とも書かれていましたが、しばらくぶりの訪問ということで勇気が必要だったんでしょうか?
久しぶりだったので私のことを忘れてしまっていたら……他のお店に転籍してしまっていたら……など、少しだけ不安がありました。
―― 今回の漫画に約2万件の「いいね」が集まっています。Mさんの人柄にホッとしたという声も多いです。こうした反響をどう感じていますか?
私自身がMさんに励まされたり、明るい気持ちにしてもらったりしていたので、皆さんからも温かいお言葉をいただけて嬉しいです。