インターネット上で「アリゾナのおばあちゃん」として知られる、アメリカ・アリゾナ州メサ在住のワンダ・デンチさん。
彼女が孫と勘違いして、見知らぬ男性にメッセージを送ってしまったのは、5年前の2016年だ。
しかしその間違いがきっかけで始まった感謝祭への招待は、今でも続いている。
間違いメッセージが送られた相手のジャマル・ヒントンさんは11月14日、「6年目の準備ができています!」とTwitterにコメントし、2021年の感謝祭もデンチさん家族と一緒に過ごす予定だと伝えた。
ヒントンさんの電話のデンチさんの登録名が「ワンダおばあちゃん」になっていて微笑ましい。
ふたりのやりとりを撮影したスクリーンショットでは、デンチさんが「素晴らしい食事と会話の時間を一緒に過ごせたら嬉しい」とつづり、感謝祭を心待ちに楽しみにする気持ちが伝わってくる。
5年前の間違いはこちら→「感謝祭のディナーにおいで」おばあちゃん、孫と間違ってメール。でも結局ご招待
「誰?」間違いから始まった感謝祭の伝統
5年前に、見知らぬ人からショートメールメッセージを受け取った時、ヒントンさんは17歳だった。
ヒントンさんが「誰?」と返信すると、相手は「あなたのおばあちゃんよ」と答えた。
お互いの自撮り写真を送ったことで人違いに気付いたが、それでもデンチさんはヒントンさんを感謝祭のディナーに招いた。
そしてそれ以来、デンチさんは毎年ヒントンさんの家族を招いて、感謝祭を一緒に過ごしている。
ただ1年前の2020年は、それまでとは異なる感謝祭になった。この年の4月に、40年以上連れ添ったデンチさんの夫ロニーさんが、新型コロナウイルスに感染して他界したのだ。
悲しみに打ちひしがれていたデンチさんだったが、それでもその秋の感謝祭を、娘と孫、そしてヒントンさんとヒントンさんのガールフレンドと一緒に祝うことにした。
「ロニーがもういないから、最初は(感謝祭が)楽しみではなかったんです。この7カ月、本当につらかった。だけど、私にとって感謝祭はとても大事なのです」
「これまで、どれだけの楽しい時間を過ごしてきたか言葉では言い表せないくらいです。大好きな人たちと楽しい食事をし、たくさん笑って、素晴らしい時間を過ごして過去の思い出を語る。わたしたち全員にとって大切な時間です」とデンチさんはCNNに語っている。
デンチさん、ヒントンさんにとってかけがえのない伝統となった感謝祭。2021年も、楽しい時間を過ごすことだろう。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。