Gmailに届いた「電子レシート」は自動で収集され"リスト化"されている

グーグルは「広告を配信するための情報として一切利用していません」と述べています。

GoogleがGmailに届いた買い物の履歴を自動的に収集し、リスト化していたことが明らかとなりました。

これはGmailの受信トレイに届いた買い物のデジタル領収書を、Googleの自動スキャンが捕捉して1つのリストにしていたというもの。サンダー・ピチャイCEOは「プライバシーはぜいたく品ではない(誰もが享受できる)」との論説を発表していましたが、個人情報の塊といえる買い物履歴リストに同社が言及したことは一度もありませんでした。

本リストは「購入」と題され、https://myaccount.google.com/purchases から誰もが自分の購入履歴を閲覧できます。

その存在を発見および報道した米CNBCによれば、少なくとも2012年まで遡ることができ、ぜんぶではないにしろ正確なリストが表示されるとのこと。同誌の記者は自分が忘れていたような買い物までが記録されていたとして、次のような例を挙げています。

  • 2014年11月にスターバックスカードをチャージしました。
  • 2013年12月18日にAmazonから新しいKindleを購入しました。
  • 2018年9月14日にiTunesから「Solo:A Star Wars Story」を購入しました。

Googleの広報担当者は「購入、予約、購読を1か所で簡単に確認して追跡できるようにするために、本人だけが閲覧できるプライベートの送信先を作成しました」と回答。「この情報はいつでも削除でき、Googleは広告を配信するための情報として一切利用していません」とも述べています。

たしかに履歴の削除はできますが、一括して削除するボタンはありません。しかも削除しようとすると、元になったメールの削除を求められることになり、購入履歴だけを消すことはできません。

「購入」についての日本語版公式ヘルプも用意されていますが、そこには「注文に関する情報は、他の Googleサービスでアクティビティとともに保存されることもあります」との注意書きもあり、広告以外に利用される可能性は否定できません。

それと合わせて「情報の閲覧および削除は、[マイ アクティビティ] で行えます」との記述もありますが、CNBC記者は追跡を完全にオフにするオプションはなかったと報告しています。

CNBCの問い合わせに対して、Googleは「設定方法を単純化する方法を検討中」と述べています。ユーザー側で情報を完全に管理できるのであれば、複数のショップでの買い物をまとめて確認できるリストは便利といえそうです。

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