11月20日に中国・上海で開催されるランジェリーブランド「ヴィクトリアズ・シークレット」のファッションショーに出演予定だったモデルのジジ・ハディッドが、ショーを欠場することを自身のTwitterで明らかにした。
ジジはショー欠場の理由を明かしていないが、インディペンデントなど複数の海外メディアは、2017年2月に「アジア人を侮辱している」などの批判が相次いだジジの行動が理由で、中国政府からビザの申請を却下されたと報じている。
ジジは11月16日、自身のTwitterを更新。「今年、中国に行けないことにとてもがっかりしています」と書き込み、ヴィクトリアズ・シークレットのショー欠場を発表した。
今年、中国に行けないことにとてもがっかりしています。ヴィクトリアズ・シークレットのファミリーを愛してる。心の中では一緒です。ショーを見るのが待ちきれないし、間違いなく素晴らしいショーになると思う。それに、もう来年のショーが楽しみ!
ジジは2015年にヴィクトリアズ・シークレットのモデルとしてランウェイデビューしており、2016年にもパリで開催されたショーに出演した。
この投稿には、ファンから「とてもショックです」など悲しむ声が寄せられている。
一方で、「中国の文化を損なう行動をしたから」とコメントが付くなど、ジジの過去の行動がショー欠場の原因になったとする指摘もある。
2017年2月、ジジが目を細めてアジア人の顔を真似る様子を妹のベラ・ハディッドがSNSに投稿した。問題となった動画では、ジジが仏像か力士とみられる顔をかたどったお菓子を手に取り、目を細めて笑顔を見せる様子が写っている。
この行動に対し、ネット上で「アジア人に対する侮辱行為」「人種差別」との批判が相次いだ。BBCによると、ジジは中国版Twitter、微博(ウェイボー)で自身の行動を謝罪したという。
また、南アジアにルーツを持つジジの恋人、ゼイン・マリク(歌手)が「彼女はアジア人が好きだよ」と擁護するツイートを投稿している。
ジジ本人やヴィクトリアズ・シークレット側はショー欠場の理由を明かしていないが、こうした行動が理由で、渡航ビザが発給されなかったとする報道もある。
同ブランドのファッションショーをめぐっては、出場予定だった歌手のケイティ・ペリーもビザの許可が下りず、出場を断念したと報じられている。
ペリーは自身の台湾・台北で開催したコンサートで、ひまわりをモチーフにした衣装を着用し、台湾の旗「青天白日旗」を身に纏った。ひまわりは、台湾の学生らが中国とのサービス貿易協定に反対した「ひまわり学生運動」のシンボルとされており、当時のペリーの行動が中国政府から問題視されたと指摘されている。