【こちらも読みたい】「今井さんごめんね。苦しい中支えきれなくて」今井瑠々氏の自民接近で支援団体が解散
立憲民主党のホープだった若手候補者が、ライバルの自民党に鞍替えする。全国に驚きの声が広がる中で、本人が記者会見を開いた。立憲に所属していることで「応援しづらい」という声が地元から出たとしたほか、「政党が変わってもやることは何も変わりません」と理解を求める場面もあった。
■「一緒にやりづらいという声があった」
自民党岐阜県連で1月13日に記者会見を開いたのは、26歳の今井瑠々(いまい・るる)氏。2021年の衆院選では、岐阜5区に立憲民主党から立候補。被選挙権を得られる最低年齢である25歳の候補者の一人だった。
ベテランの自民党候補に惜敗して落選した後は、次回の選挙に向けて活動を続けてきたが、4月に予定されている岐阜県議選に自民党推薦の無所属候補として立候補することが決まった。
THE PAGEの中継によると、今井氏は冒頭「皆さまにご迷惑とご心配をおかけして混乱を起こしてしまったことをお詫びいたします」と謝罪した上で、「これまで積み重ねてきたものを地元に生かしていくために必要な決断だった」と理解を求めた。
落選後に地域を回る中で、立憲民主党だと「頑張っているのは分かるけれど、なかなか応援しづらい」「一緒にやりづらい」という声があったことを明かした。
その上で、「地域を動かしていくには、より多くの支援者の皆さんとともに活動を続けていく必要があり、その中でチームで政治を動かす自民党、そこに対して私が可能性を感じた」と自民党を選んだ理由を述べた。
■「私の思いは何も変わっていない」と支持者に理解を求める
記者団からは、これまで立憲民主党の候補者として支援してきた人に転身をどう説明するのかという質問も出た。
今井氏は「私の思いは何も変わっていない。政党が変わったとしても何も変わってない」とした上で、「地域のためを思って、一番取り組みたい子育て世代の支援、女性・若者の支援のために決断したということを真摯にお伝えしていきたいと思います」と答えた。
今井氏の支援団体「今井るるサポーターズ」が「今井さんごめんね。苦しい中支えきれなくて」と苦渋の思いを吐露しつつ解散を発表した件については「私も全く何の連絡もせずということではなく、さまざまな形で思いを伝えていた」と振り返った上で、「もしまだ繋がれることがあれば、引き続き説明を続けます」と説明していた。
■女性議員の問題は「党というよりも仲間が異様に少ないこと」(同席した野田聖子氏)
記者会見には岐阜県内選出の衆院議員である野田聖子氏も同席した。12月に開催された女性のための政治塾で今井氏と初めて面会したというエピソードを披露した。
「今の日本において女性の議員の場合は、党というよりも仲間が異様に少ないことが政策の停滞を生んでいる」という女性議員の少なさに関する持論について、今井氏から賛同を受けたという。
また、「立憲民主党は反自民というスタンスを除けば自民党との政策の違いはない。岐阜県も多治見もどんどん人口減少で地方が厳しい状況の中で、党がどうのという状態ではない」という考えを今井氏に伝えた上で、「私もできる限りの支援をできれば」とエールを送っていたという。