先日、日本に一時帰国していたときに友人から「ギフトエコノミー」という言葉を
初めて聞きました。
とは、「等価交換を主とする今の経済」ではなく、
のことです。
"Give & Take" よりも "Give & Give"。
ギフトエコノミーの実践例として、有名なものにカルマキッチン(レストラン)が
あります。
いろんなメニューが取り揃えてありますが、値段は一切書かれていません。
食後、テーブルには伝票の代わりに「封筒」が置かれます。
その中のカードには、以下のことが書かれています。
・この食事は前の人からのギフトなので、代金は0円
・この循環を続けたいと思えば、封筒に無記名で寄付を残すことができる
・封筒は閉店後に開封されるので、誰がいくら払ったか、もしくは払わなかったかは分からない
代金を支払う必要はないにも関わらず、支払わない人はほとんどいないそうです。
何かを受け取ったら、何かを返さないと居心地が悪くなるからというのもあるでしょう。
また、与えることで「幸せ」や「豊かさ」を感じられるからというのもありそうですね。
ランチを持ち寄って与え合うフィジーの女子高生
そういう考え方をというようです。
映画「ペイフォワード」の世界を現実にした感じですね。
私が住むフィジーはまさにGiftivismに満ちています。
フィジー語にはケレケレ(kerekere)という言葉があり、英訳すると、
giving without expectation(見返りを期待せずに与えること)です。
フィジーで公園を散歩していると、ランチしているフィジー人たちから
「こっちおいで。一緒に食べよう」とよく声をかけられます。
ケレケレです。
また、普段の生活の中で私物(衣類や文房具、携帯、デジカメなど)を
無断で持っていかれてしまうことがよくあります。
私のTシャツを無断で悪気なく着用するホストファミリー
ポスト資本主義ともいわれる「ギフトエコノミー」。
フィジー人の幸福度が世界一であるのも、フィジー人たちがGiftivist(ギフティビスト)
だからなのでしょう。
ギフトエコノミーが広まっていくためには、みながと
意識を変える必要があります。
2016年、「目の前にいる人に自分が与えられるものは何か?」を意識しつつ、
Giftivismを実践してみようと思います。