史上初!使用済みプラスチックからガンプラが誕生。原料は何?どこで買える?

2021年にBANDAI SPIRITSとPSジャパンが研究を開始して以来、プラモデル量産品での実用化は今回が初となる。

サステナビリティや循環型経済の実現を目指す取り組みが進む現代、子どもから大人まで、長きにわたって幅広い年齢層から高い人気を誇るプラモデルの領域でも新たな取り組みが進んでいる。

BANDAI SPIRITSとPSジャパンは、ケミカルリサイクル樹脂を原料の一部として活用したガンダムのプラモデル(以下、ガンプラ)の実用化を発表した。同製品の原料や販売店舗を紹介する。

サステナブルなガンプラが初登場

大阪・関西万博「GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION」内の映像に登場する機体を立体化した同製品は、4月より大丸梅田店(大阪市)に期間限定で出店するガンダムグッズの店舗「THE GUNDAM BASE POP-UP」などで販売を開始する。

BANDAI SPIRITS

ケミカルリサイクルとは、使用済プラスチックを化学的に分解し、化学原料に戻して再利用するリサイクル方法(この取り組みにおける使用済プラスチックはポリスチレン、分解後の化学原料はスチレンモノマー)。

これにより生産されるリサイクルプラスチックは、新品同等の高品質を実現しているという。また、本製品は1つ当たり44%(重量ベースで算出)にケミカルリサイクルプラスチックを使用している。

再利用されているのは、ほとんどの人が捨てている「あの部分」

BANDAI

本商品で再利用されているのは、BANDAI SPIRITSが回収したプラモデルの使用済ランナー部分(組み立てた後に残る枠)。

従来、ほとんどの場合は組み立て後に廃棄されていたランナーを、PSジャパンが他の使用済ポリスチレンなどと併せてケミカルリサイクルし、プラモデルの原料としてBANDAI SPIRITSが購入、生産に活用するというサイクルだ。

2社による使用済ランナーを活用したプラモデル生産の研究が開始されたのは2021年。ケミカルリサイクル原料を使用したプラモデル量産品の実用化は今回が初となる。

販売開始に先立ち、2社は「循環型社会の実現を目指し、持続可能なものづくりの推進に積極的に取り組んでまいります」とコメントを発表。本格的な活用に向けての歩みを進めていくという。

1980年に発売されて以来、長きにわたって愛され続けているガンプラは、今後もその形を残したまま、時代に合わせた進化を続けていきそうだ。

【商品情報】

商品名:EXPO2025 1/144 RX-78F00/E ガンダム (EX-001 グラスフェザー装備) ケミカルリサイクルVer. 

発売日:2025年4月11日(金) 大丸梅田店 「THE GUNDAM BASE」の期間限定店舗などで販売開始 

価格:3960円(税10%込) 

サイズ:高さ約125mm 

発売元:BANDAI SPIRITS 

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