LGBTQ当事者が気軽に家族写真の撮影を依頼できるようにしたい。そんな思いから、家族・子ども向け出張撮影サービス「fotowa(フォトワ)」で、新しい取り組みが始まった。
登録している写真家の中で、セミナーを受講して理解度テストに合格した人に「LGBTQフレンドリー」というアイコンが4月22日から表示される。運営元のピクスタ社の広報担当者は「あらゆるご家族に、安心して撮影の相談ができる環境を整えたい」と話している。
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■「確実に相談される機会は増えると思います」とLGBTQ当事者
ピクスタでは3月、LGBTQ当事者137人にアンケート調査を実施。その結果、9割以上の人は、プロのフォトグラファーに家族写真を撮影してもらったことがないことが分かった。
撮影を検討するうえで、不安な点や難しい点について尋ねると、撮影時の「周囲の視線」や「フォトグラファーへのカミングアウト」が懸念材料になっていたという。「フォトグラファーがLGBTQに理解があることを望むか?」という問いに「希望する」と答えた人は9割以上に上っていた。
そこで、フォトワに登録している写真家に向けて、ピクスタでは当事者や専門家を呼んで「LGBTQとその家族の写真撮影」に関するオンラインセミナーを開催。 受講後には理解度テストも実施した。テスト合格者のうち希望する人に、LGBTQへの理解と支援の意思があることを示す「 LGBTQフレンドリー」のアイコンを表示することにしたという。
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セミナーに登壇したLGBTQ当事者の1人は、今回のアイコン表示について「一個人の当事者としてはすごくありがたいと思います。ないよりある方が、確実に相談される機会は増えると思います」とコメントを寄せている。