清武弘嗣が躍動した。10月6日、ロシアワールドカップのアジア最終予選イラク戦。清武は先発でトップ下に入ると、日本代表のチャンスを次々と演出した。
25分、本田圭佑にパスを出した後、右サイドを駆け上がり、その本田からパスを受けると原口元気の先制点をアシスト。さらに後半のアディショナルタイムで、コーナーキックから山口蛍の勝ち越しゴールを演出するなどの活躍を見せた。
さらに続く、オーストラリア戦ではベンチスタートとなったが、少ない出場時間で存在感を示し、日本代表で確固たるポジションを掴んだと言えるだろう。
その清武はスペインに戻り、所属するセビージャで出場のチャンスを伺っている。清武自身もポジション争いに関しては、「厳しいですけれど、それを楽しまないといけないですし、それを望んでここに来たので。ただ、ベンチ外になった時は、うーんってなりますけどしょうがない」と話す。
今季、ドイツのブンデスリーガから移籍した清武は、リーガ・エスパニョーラに関して、独特の困難があると言う。「ドイツに比べたら難しさはある。やはり、ドイツ人は日本人をリスペクトしてくれている方だと思う」と清武。
一方で、「スペインはプライドが高い選手も多く、孤独を感じますね。そういう部分がリーガの難しさなのかなと思います。コミュニケーションだったり、私生活だったり、そういうサッカー以外のことが一番苦しい」。
今後、セビージャで試合に出るために必要なことを聞くと、「コンディションを崩さずに自分のことをしっかりやっていれば、選手層は厚いとはいえ、チャンスがある。集中を切らさずにやるだけだと思う」。
そして、「ベンチ外になっても、またすぐに試合があるので、そんなに深く考えないようにしている」とも語った。
熱狂的で知られるセビージャのサポーターについては、「スタンドから観戦していて思ったんですが、プレーに対しての野次が凄いことにはびっくりしました。プレー中はあまり感じなかったですけど、一つ一つのプレーに対しての要求ですよね。熱いなと思いながら見ていました」。
リーガ・エスパニョーラで現在3位につけているセビージャは、今週末に首位のアトレティコ・マドリードを迎える。さらにチャンピオンズリーグでディナモ・ザグレブとホームで対戦した後、11月6日(日)には、バルセロナとの試合もあり、厳しい日程となっている。
スペインスーパーカップでバルセロナと戦ったあと清武に感想を聞くと、「バルセロナは強かったし、メッシが凄かった。メッシは代えが効かない、本当に世界に一人の選手だと思いながらやった」。そして、再びピッチで戦うチャンスがあることに関して、「凄い楽しみ。もう1回やってみたいなと思っていた」と語った。
日本代表から戻りチームに合流した直後の第8節、レガネス戦ではベンチ入りメンバーから外れた清武だが、今後、ヨーロッパでの戦いも並行して行われるだけに、出場機会は巡ってくるはずだ。その時は日本代表でもそうだったように、数少ないチャンスをモノにして、セビージャの監督や仲間、そしてサポーターに存在感を示すことだろう。
なお3位セビージャが首位アトレティコ・マドリードをむかえうつ大一番リーガ・エスパニョーラ第9節「セビージャvsアトレティコ・マドリード」 は10月23日(日)夜11:00~WOWOWにて生中継でお届けする。
■詳しくは番組オフィシャルサイト(wowow.bs/liga)へ。