なぜフィジーに育休移住しているのかをまとめました。
本来であれば男性が一年間育児休業を取ることが出来たのであれば、ゆっくり日本で過ごすこともできたはずなのに、なぜ私たちはもの好きにフィジーに育休移住しているのでしょう。
育休を一年取得し、家族5人でフィジーにプチ移住する理由を3つの観点で振り返ります。
理由その1 家族と向き合う時間を作りたい
日本、特に東京で生活していると家族と向き合う時間が極端に短くなります。
多くの社会人であれば、平日はフルタイムで働き、生活を維持するために家事をして、残された時間で子ども達と接することになります。
総務省の調査によると、6歳未満の子供を持つ夫の週全体平均の育児時間は49分です。
驚くことに49分という育児時間は、土日祝日も含まれています。
それに加えて、テレビ・インターネット等、多くの情報に囲まれているために、ほとんどは"ながら育児"(へい、公園でスマホいじってるそこのお父さん見てるかーい?)
はい、完全に過去の私ですね。
それを踏まえると純粋に子供に向き合っている時間は、限りなく短いということがわかります。
また、以下の記事から、色んなことを複数やれていそうな"ながら育児"は、むしろ幸福度が下がるという結果も出ています。
『番外編】子育てが幸福度を下げる?!幸せになるシングルタスク入門』http://ikukyuiju.com/2018/05/04/single-task/
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次に、東京に住んでいると「電車の中では静かにしなさい・靴を脱ぎなさい・寝転んじゃダメー!くぁwせdrftgyふじこlp」と周囲の環境が理由で叱るという機会が多くなります。
みんなが快適に過ごせるマナーという観点で必要な教育かもしれませんが、当事者の私は注意するとき、子供でなく周囲の人を意識して叱っています。
申し訳ないと思っているので、親として最大限努力してまっせと背中から伝えたい笑。
また、私たちはマンション暮らしですが、「ジャンプしてドンドンしたら下の階の人たちが迷惑だよー!」「夜は静かにしなさいー!」ということを伝えなければなりません。
その時点で、自分は子どもと向き合って言葉を発しているのかわからなくなってしまいました。
周りの環境ではなく、人間として何がよくて何がいけないのか、本質だけを子供に伝えていく期間を設けたいと考えています。
子どもたちが道端で寄り道しても、道に寝そべっても気長に待てる環境を用意するために。
(これについては、フィジーの車が危なっかしくて実現しませんでしたが苦笑)
理由その2 価値観を広げたい
新しい環境に身を置くことで、子どもと私たち親の価値観を広げたいと考えています。
子どもはもちろん、まだ31歳の私たち夫婦も価値観を広げて人間として成長していければきっと子どもたちに伝えられることも変わるでしょう。
そのために今回は、日本と対極にありそうな『世界幸福度調査』ナンバー1というフィジーの国を選びました(ちなみに日本は2017年25位、2018年18位)。
幸福の秘訣は、分かち合う文化と海外特有の適当さにあるようです。
実際にフィジーに住んでみると、海に行けばピクニックをしているフィジー人に「こっちこっち!」と招かれ、輪の中に入れてもらえたり、帰り際にはたくさんのフルーツをおすそ分けしてもらえます。
0歳の我が子は、輪の中に入るや否や、すぐに抱っこしてもらえて色んな人が代わるがわるあやしてくれます。
生粋の日本人である私たち夫婦は、「どこかに連れてかれないかな...」とはじめはドキドキでした。
しかし海でも、バスでも、レストランでも、スーパーマーケットでも、我が子の相手をしてもらえる様子を見て、今では心から安心して我が子たちを差し出しています笑。
そんな幸福度ナンバー1のフィジーで約1年間生活した後、自分自身すごく変わっているかもしれないし全く変わっていないかもしれないですが笑
日本人では考えられない、枠外の価値観を仕入れに行ってきます。
理由その3 英語への抵抗をなくしたい
そのままです笑。
私たち31歳夫婦・6歳2歳0歳の子どもたちは、英語が不可欠になってきます。
Google翻訳の進歩で英語の壁は低くなりましたが、
世界的に言葉の壁が低くなることによって、英語がハブ言語となるので逆に英語の必要性が高まる可能性も出てきています。
また、人と人との直接的なコミニケーションなど人生を楽しむという観点で身に着けておくに越したことはありません。
テクノロジーの進歩で英語を話さなくても生きていけるけど、英語を話せればより充実した人生を歩めるよねということです。
そのため、今のタイミングで英語への抵抗感をなくしておこうと考えています。
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独身時代であれば、英語留学や海外転職などの選択が可能でした。
しかし、家庭を持って子ども3人がいる状況では中々厳しいところ。
教育のために子ども海外のインターナショナルスクールに入れるということも流行っていますが、居住費・インターナショナルスクールの費用であったり、それを捻出するために父親は日本で働かなければいけないので家族ちりじり...など頭を悩ませる項目多数です。
"育休移住"は、私たち子育て世代の課題が解決できる選択肢の1つだと考えています。
こんな選択肢があれば、『結婚はコスパが悪い』とか『子どもが生まれると自分のやりたいことが出来なくなる』という答えも変化してくるはず。
育休移住は世界各国で前代未聞
このように考えると良いこと尽くめではないでしょうか。
ついでに、南の島でのんびり暮らすって夢も叶えられてしまいます!
ちなみに、保育園のパパ友(イタリア人)に育休移住の話をしたら、『そんなのはイタリアでも聞いたことがない』とのこと笑。
フィジーに来てからも、フィジー・ニュージーランド・バヌアツ・イギリス・ドイツ・フィリピン・韓国・中国...様々な方々に私たちの状況を説明しましたが驚いて、ありがたいことに多くの方々が応援してくださいます。
つまり、男性が一年間育児休業を取得して、家族でフィジーに移住するというのは世界でも前代未聞!
男性会社員が一年間の育児休業が取れること自体、恵まれすぎていると理解しています。
しかも、私の場合は、社長がものすごく乗り気でまず初めに応援してくれたという異例中の異例。
(追い出したかったんじゃないの?というのはなしにしてください笑。)
一緒に仕事をしていた同僚も家族でフィジーに遊びに来てくださいました。
ですので、一年間の育児休業の取得も、その期間にフィジーに育休移住することも全く後ろめたさがありません。
だから、たまたま恵まれた立場にいる私が前例主義の日本に前例を作っていけば、"社会の当たり前"も少しずつ広がっていくのではないかと考えています。
忘れ物はプライドだけ。
引き続き、家族一同、フィジーで思いっきり楽しんできます!