サッカー女子ワールドカップの授賞式で、選手にキスをしたスペインサッカー連盟のルイス・ルビアレス会長に対し、FIFA懲戒委員会は8月24日、懲戒手続きを開始したと発表した。
ルビアレス会長は、8月20日に行われたワールドカップの授賞式でジェニファー・エルモソ選手の頭を両手でつかんで唇にキスしたことが、国内外から批判された。
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FIFAは声明で、この行為が懲戒規定13条の第1項と第2項に反する可能性があると指摘している。
FIFAの懲戒規定13条は、懲戒の対象になる行為として「品位ある振る舞いの基本的なルールの違反」を挙げている。他にも「サッカーおよびFIFAの評判を落とすような行動」も対象になっている。
FIFAは、最終決定がなされた場合に詳細を伝えるとしており、声明で「すべての個人の高潔さを尊重するという揺るぎない決意を改めて表明し、これに逆行する行為を強く非難する」と述べている。
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選手会は声明の中で「平等の闘いを前進させることが必要不可欠だ」と強調。
国の独立機関であるスポーツ評議会に対しても性的ハラスメントや性的虐待、男性優位主義や性差別に対する防止と介入を求めている。
ルビアレス氏は当初、自分の行為を「大したことではない」としていたが、その後「人々を傷つけたことについて、謝らなければならない」と述べて謝罪した。
しかし、スペインのペドロ・サンチェス首相は「ルビアレス氏の行為は許されないものであり、謝罪は不十分で不適切だ」と述べて、さらなる説明を求めた。
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ロイターはスペインサッカー連盟が24日に緊急会議を招集し、ルビアレス会長の処遇や次期会長について話し合ったと報じており、25日にも同氏が辞任する可能性があると見られている。