サッカー・ワールドカップのロシア大会で、日本はグループリーグ2位で決勝トーナメント進出を決めた。
グループリーグ最終戦でポーランドに0-1で敗れた日本は、同じくコロンビアに敗れたセネガルと勝ち点4で並んだ。得失点差、総得点数でも並んだ日本とセネガルの命運を分けたのは、今大会から導入されたフェアプレーポイントだった。
フェアプレーポイントって何?
フェアプレーポイントは、選手に出されるイエロー・レッドカードの枚数などに応じて減算されるポイントで、グループリーグの順位を決める際に考慮される条件だ。
グループリーグの順位は、次の条件で上から順番に決定する。
(1)全試合の勝ち点
(2)全試合の得失点差
(3)総得点
それでも並んでいる場合、さらに以下の条件で決める。
(4)当該チーム同士の対戦での勝ち点
(5)当該チーム同士の対戦での得失点差
(6)当該チーム同士の対戦での得点
(7)フェアプレーポイント
(8)抽選
フェアプレーポイントは、次のように計算される。
イエローカード1枚目(警告):マイナス1点
1試合で同じ選手がイエローカード2枚目(退場):マイナス3点
レッドカード(一発退場):マイナス4点
イエローカード後のレッドカード:マイナス5点
今回のケースに当てはめると...
グループHでは2戦目を終えて、日本とセネガルが勝ち点4、得失点差1、総得点3で並び、直接対決でも2-2の引き分けだった。
そのため、日本とセネガルが最終戦で同じスコアで勝利、引き分け、敗戦した場合に、順位の決定がフェアプレーポイントに委ねられていた。
FIFAの公式サイトによると、日本は最終戦を終えてイエローカード4枚のマイナス4点。一方セネガルは、イエローカード6枚でマイナス6点となり、ポイントで勝る日本がグループ2位で1次リーグを突破した。フェアプレーポイントも同じだった場合は、抽選による順位決定となっていた。
ポーランド戦終盤での時間稼ぎのパス回しにブーイングも飛んだが、日本の「フェアプレー」精神が決勝トーナメント進出をたぐり寄せた。