EUは2月27日、ロシア軍に侵攻を受けたウクライナのための新たな支援策を発表した。
新たな支援として、EUは武器を購入してウクライナに提供する。EUが武力攻撃を受けた国のために武器を購入・提供するのは今回が初めてだ。
さらに、すべてのロシア航空機をEU空域から締め出すほか、加盟27カ国でロシアの国営放送を禁止する。
EUのフォンデアライエン欧州委員会委員長は決定について、ロシアのウクライナ侵攻を阻止するための「重大な分岐点」と説明した。
フォンデアライエン氏のツイート:ウクライナへの支援を強化します。武力攻撃された国のために、EUが資金調達をして武器を提供するのは初めてです。私たちはロシアへの制裁も強化します。
ロシアに対するEUの新たな制裁
EU空域での飛行が禁じられるロシア航空機には、オリガルヒ(ロシアの新興財閥)のプライベートジェットも含まれる。
また、放送が禁止されるロシアの国営メディアは、RTとスプートニクだ。
フォンデアライエン氏は禁止理由を「有害で危険な誤情報をヨーロッパからなくす」ためと説明。
両メディアを「クレムリンのメディアマシーン」と呼び、「プーチンの戦争を正当化する嘘を広め、EUを分断させることはできなくなる」と強調した。
禁止にテレビ放送だけでなく、インターネットも含まれるかどうかはまだ明らかになっていない。
ロシアが2月24日にウクライナへの侵攻に踏み切った後、西側諸国はウクライナへの軍事支援を強化してきた。
アメリカのバイデン大統領は2月26日、3億5000万ドルの武器を追加でウクライナに提供するよう国務省に指示した。国務省によると、アメリカは過去1年で10億ドルの安全保障支援をしている。
またドイツは26日に、紛争地域に武器を送らない長年の政策を転換した。
ショルツ首相は決定について「(ロシアのウクライナ侵攻は)我々の戦後秩序を脅かしている。プーチンの侵略軍からウクライナが自国を守るために最大限の支援をすることは、我々の義務である」と説明した。
このドイツの決定は、他国のウクライナ軍事支援にも影響を及ぼす。
エストニアは1月、ドイツとフィンランドが過去に所有していた武器をウクライナに提供するための許可を申請した(国際法では、エストニアは両国から承認を得る必要がある)。
ウォールストリートジャーナルによると、アメリカは、リトアニア、ラトビア、エストニアに対し、アメリカのミサイルや他の武器のウクライナへの提供を許可したものの、ドイツは拒否していた。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。