イギリスの俳優エマ・コリンが映画『僕の巡査(My Policeman)』の上映イベントで着用した斬新なドレスに注目が集まっている。
コリンは10月15日、まるでビニール袋に入った金魚のようなミニドレスを着てBFIロンドン映画祭に登場した。
このドレスは、デザイナーのJW Andersonさんが9月にロンドンで行ったショーで発表したばかりのものだ。
コリンのファッションは、セレブリティ文化はスターを金魚鉢の中の金魚のように、スポットライトに閉じ込めている、という比喩ではないか、と一部のファッション関係者は解釈している。
しかしNetflixの「ザ・クラウン」第4シーズンでダイアナ妃を演じたことで知られるコリンは、新たなスタイルを楽しむことを恐れない。
春にロンドンで開催されたオリヴィエ賞では、胸の部分にしぼんだベージュ色の風船があてがわれたようなドレスで出席した。
『僕の巡査』は1950年代のイギリスが舞台。ハリー・スタイルズ演じる警察官のトムと、博物館の学芸員の同性同士による恋愛を描く。トムは同性同士の恋愛が認められない社会的なプレッシャーに耐えられなくなり、コリンさん演じる女性教師・マリオンと結婚することになる。
この映画は10月21日からアメリカで公開されるが、主演のスタイルズが、性的マイノリティではない人がそうであるかのように匂わせる発信をして世間の注目を集める「クィア・ベイティング」を活用していると非難されたこともあり、議論を巻き起こしている。
しかしコリンは、どのようなアイデンティティを持つかに関わらず、この映画が全ての観客の間で会話を始めるキッカケとなることを期待している。
「この映画は、50年代のイギリスにおいて、人々の愛や表現の自由があまりにも制限されていた時代が舞台となっています。みなさんは歴史上のその時代について学ぶことを期待して映画を鑑賞すると思いますが、実際には、ゲイコミュニティのために未だになされるべき多くの進歩があると考えることになると思います」とコリンは9月に語っている。
『僕の巡査』は日本ではAmazon Prime Videoで11月4日から配信される。
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集・加筆しました。