アメリカ・ミネソタ州の高速道路で、走る車と車の間に小型飛行機が緊急着陸し、運転していた運転手らを驚かせた。
飛行機が緊急着陸したのは、12月2日の夜9時半頃。同州運輸局が投稿した動画には、小型飛行機が車と車の間に着地し、道路を滑走路のように走り抜けていく様子がうつる。
この事故で、高速道路を走っていた車1台が破損したが、怪我人はいなかった。
飛行機はエンジントラブルが発生したと考えられるが、詳しいことはまだわかっていない。
ミネソタ州運輸省は「怪我人がいなかったことに安堵するとともに、上空からのジッパー合流(本線に一台ずつ合流すること)しようとするパイロットの素晴らしい努力に感銘を受けました」とTwitterでコメントしている。
飛行機を操縦していたのは、ミネソタ州に住むクレイグ・ギフォードさんで、飛行機にはギフォードさんと同乗者1人の計2人が乗っていたと報じられている。
飛行機が衝突した車の運転手、ブリタニー・ユリックさんは「衝突する1秒くらい前に、飛行機が私の方に向かってくるのが見えた」と、衝突直前の瞬間を地元テレビ局WCCOに語る。
また、飛行機から降りてきたギフォードさんと同乗者を一時車中に避難させたジャネル・ハーウェルさんによると、飛行機から降りてきた2人は、誰も怪我をしていないのを知って心底安心したようだった。
ギフォードさんはハーウェルさんに「操縦していたら、エンジンが突然動かなくなった。どこか安全なところに着陸しなければならず、誰も傷つけないように必死に操縦して高速道路に着陸した」と話したという。
USAトゥデイによると、ギフォードさんは曲技飛行のパイロットで、国際大会でアメリカ代表になったこともある。
実験飛行協会の広報のディック・ナピンスキー氏は「曲技飛行のパイロットは緊急事態の操縦訓練もしています。今回の緊急事態にもその訓練が生かされたのだろう」と語っている。