東京都内はまだまだ静かなものですが(4月19日スタートなので)、
都道府県議会選挙・政令指定都市地方議員選挙は4月12日(日)が投票日となっております。
皆さん、投票にはゼッタイ行きましょう!!
...というと、多くの方から
「国政ですらアレなのに、地方議員なんて一人も知らない」
「誰に入れたらいいか、本当にサッパリわからない」
というお声を多くの方からいただいきます。
これに対する正しい答えは
「各候補者のホームページや市政報告などを見比べてみてください」
「選挙公報を読んで、選挙期間中は街頭の訴えに耳を傾けて...」
というものなんでしょうけれど、残念ですが、残念ですがわかってます。
多くの有権者の方々には、そんな時間も強い意思もないということを...
(これは普段から政治を身近に届けていない、わたしたち政治家の責任でもあります)
こういうことを現職が言ってはいけないと思うのですが、
「見比べて勉強して、シッカリした人に投票してくださいね!」
と教科書的なことしか伝えられずに、結局はよくわからないまま
投票を放棄されてしまっては、それこそまったく意味がありません。
そこで今日は、投票には行こうかなーと思ってるけど
何か一つくらい拠り所が欲しいという方に、ある基準をお示ししたいと思います。
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まずもって今日のお話しの対象となるのは、
・現状の政治や市政・区政にはもやもやとした不満がある
・なんとなくだけど、変わらなければならないと思っている
という方々です。
現状になんら不満がない、地方議会はこのままでオールOK!
という方は、掲示板を見て一番有名そうな方に入れると思います。
またもちろん、しっかりした議員さんを知っている、応援している新人がいる、
実績がわかっている現職がいるという方は、そちらに投票しますよね。
それでは、「何かを変えたい」と思っているけど投票先が決まらない皆さまは、
投票箱に向かう前に以下の3つの視点で掲示板を眺めてみてください。
1.男性か女性なら、女性の候補を選ぶ
現在、地方議会に占める女性議員の割合は、わずか1割強と言われています。
「現状を変えたい!」ということであれば、女性の比率を増やしていくことはその近道です。
先日の私のブログでもご紹介させていただいた通り、
女性議員が多い地方議会ほど活発であるという興味深いデータもあります。
【メモ】議員平均年齢若いほど、女性議員が多いほど、政策立案・条例可決が活発なことが判明!
http://otokitashun.com/blog/memo/6723/
議会の雰囲気を手っ取り早く変えていくためにも
男性より女性候補者を選ぶ方が、その可能性は高そうです。
2.現職か新人なら、新人を選ぶ
当然のことながら、現職には実績があります。
もしあなたがその議員を知らないとすれば、完全な実績不足とも言えるわけです。
加えて、議員の任期は4年間。
新入社員も立派な中堅社員へと成長するくらいの時間です。
一期目に目新しい活動や改革ができなかった議員が、
二期目に突如として急成長をして新たな取り組みをスタートする可能性は、
残念ながら低いといえるでしょう。
その点新人は、実績がないぶん完全な「未知数」ですが、
変革を起こせる蓋然性は現職より高いと言えます。
新人ならではの視線・感覚・発見は非常に重要です。
経験も確かに大事ですが、安定した行政運営をするだけならば、
それこそ公務員にすべてを任せておけばいいのです。
政治家に求められる能力は、問題発見力と問題解決能力。
前者についてはやはり、曇りなき目を持っている新人にこそできるというものです。
3.上記が同じ条件なら、より年齢が若い方を選ぶ
女性かつ新人が複数いるなら、もしくは逆に女性も新人もいないという状況なら、
一番若い人を選んでおくのがベターです。
若いということは、もっとも変化の可能性があるということです。
上記リンクで紹介したデータでも、平均年齢が若い議会ほど活動が活発である点が示されています。
また地方自治体によっては、平均年齢が60歳を超えている議会が散見されます。
東京都議会の平均年齢は2013年時点で53歳でしたから、
今年で55歳ということになります。
「若者が減る社会は危険なほど革新的でなくなり、技術や豊かさ、知識や芸術面でも遅れを取る」
(英国王立委員会報告/1949)
若者人口が多い国家はエネルギッシュで改革的である反面、
不安定で暴力的になる傾向などは人口学・政治学上でも指摘されているところです。
議会でもある程度、同じ力学は働くでしょう。
不安定ということは、それだけ変革へのチャンスが多いとも言えます。
停滞した議会を活性化させるもっとも単純な方法はやはり、
多くの気鋭の若者を送り出すことなのです。
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冒頭の繰り返しになりますがもちろん、
各候補者の政策や人となりを比べて投票することがベストです。
しかしながら、何がなんだかわからないから投票に行かなかった、
友達に頼まれた人に投票してしまった...という結果になるよりは、
1.男性か女性なら、女性の候補を選ぶ
2.現職か新人なら、新人を選ぶ
3.上記が同じ条件なら、より年齢が若い方を選ぶ
以上の観点で、掲示板や選挙公報を眺め、ぜひ投票してみてください。
貴方の街の議会にも、次の4年間で少しだけ変化が訪れるかもしれません。
それでは、また明日。
(2015年4月10日「おときた駿ブログ」より転載)