立憲民主党の枝野幸男代表は、10月31日投開票の衆院選で政権交代した際の政権の枠組みについて「基本的には政権そのものは単独政権を担わせていただく」と話した。18日に日本記者クラブ主催で開かれた与野党9党首の党首討論会で公明党の山口那津男代表からの質問に答えた。
立憲民主党、日本共産党、社会民主党、れいわ新選組の野党4党は9月8日、市民連合の「衆議院総選挙における野党共通政策の提言」に合意。立憲民主党の福山哲郎幹事長は10月16日、212選挙区で野党系の候補者を1本化できたと発表している。また、日本共産党との間で「限定的閣外協力」で合意したとも報じられていた。
枝野氏は、市民連合との間で合意した20項目の政策について「外交安全保障の基本的な考え方や天皇制など含まれておりません」として、日本共産党などとの連立に慎重な考え方を示した。これに対して山口氏は「選挙協力をしながら、立憲単独の政権というのは極めて不安定な印象」と批判した。
NHKでの中継によると、党首討論での公明党の山口代表と立憲民主党の枝野代表のやり取りは以下の通り。
山口氏:立憲民主党の枝野代表に伺います。このたびの衆議院選挙は政権選択の選挙と言われてますおります。立憲民主党は共産党やれいわや社民党と選挙協力の合意を結んだと言われておりますけども、政権についてはどのような枠組みや姿を国民に問いかけるのでしょうか。特に選挙協力で200近い選挙区で一本化したと言われております。共産党のように閣外協力と言っている党の候補者も(いますが)、共産党の主張はともかくとして、立憲の枝野代表として、そういう政権選択の姿を国民に示していただきたいと思います。
枝野氏:市民連合の皆さんがご苦労いただいて、4党で共通の政策について合意をしています。これについては他の3党の皆さん、そして国民の皆さんに対するお約束ですので、政権を獲得できた場合、しっかりと実行して参ります。国民民主党さんとは連合のみなさんと共有する、包括的な理念などについて政策を共有しております。こうした皆さんと選挙で連携しながら、できれば、選挙後の首班指名選挙では枝野と書いていただきたいと思っております。ただ、市民連合との連携については20項目の政策に限定しております。特に外交安全保障の基本的な考え方や天皇制など含まれておりません。従いまして、基本的には政権そのものは単独政権を担わせていただく。その中で20項目については他の3党、そして包括的に国民民主党さんの協力を得ながら政権を動かしていく。こうした枠組みで進めさせていただきたいという風に思っています。
山口氏:選挙協力をしながら、立憲単独の政権というのは極めて不安定な印象を持つと思います。