岐阜城と月食のコラボが息をのむほど美しい。反響続出の写真、どうやって撮影した?

全国で観測された「ほぼ皆既月食」。幻想的すぎる写真が、Twitterに投稿されました。

地球の影に月が隠れる部分月食が11月19日、全国各地で観測されました。部分月食といっても、今回は最大で月の97.8%が隠れる「ほぼ皆既月食」。Twitterには観測を楽しむコメントなどが相次ぎましたが、ある一枚の写真に反響が集まっています。

その写真が、こちら。岐阜城の上空に、月食によって赤銅色に輝く大きな月が浮かんでいます。

岐阜城と月食のコラボが凄すぎた!

あ、合成じゃないよ!ワンショット!#皆既月食 #部分月食 #月蝕 pic.twitter.com/687FA2VvbT

— 別所隆弘 (@TakahiroBessho) November 19, 2021

撮影したのは、フリーランスフォトグラファーの別所隆弘さん(@TakahiroBessho「岐阜城と月食のコラボが凄すぎた! あ、合成じゃないよ!ワンショット!」とのコメントを添えて写真を投稿したところ、「凄すぎる」と反響を呼びました。

ツイートは1.5万回以上リツイートされ、合成ではないことに驚くコメントも相次いでいます。

なぜ、こんなに月が大きいの? 撮影方法は...

幻想的すぎる、岐阜城と月食のコラボ写真。いったいどうやって撮影したのでしょうか?撮影した別所さんが解説してくれました。

この写真のように、月をアップにして撮影するには、巨大な超望遠レンズが必要だそう。超望遠レンズを使って遠くから撮影することで、月が大きく写ります。

「レンズは大体400mmから800mm程度の長さで撮影する場合が多いです。今回は城から約1.5キロほど離れた場所から400mmで撮影して、撮った写真の周囲を1/2ほどトリミングして取り出しています。

トリミングを最初から前提にして撮影していたので、6400万画素の高画素のカメラを使っています」(別所さん)

こちらが、別の日に別所さんが撮影した岐阜城と月の写真です。撮影地が変わると、写真に写る月の大きさが変わることがよくわかります。

岐阜城と月の写真って、色々と写真への理解が進むからいいですよね。同じ日に撮った4枚の写真。違うのは撮影位置。数キロ離れたところから数百メートルまで近づくと、月と城と撮影位置の距離の比率が変わるので、岐阜城の大きさを大体揃えると、撮影地が城から遠いほど、月が大きく写る。 pic.twitter.com/MpwSiWjBYc

— 別所隆弘 (@TakahiroBessho) August 23, 2021

「月のサイズ自体は、地球のどこからみても同じですが、城のサイズは遠くに離れれば離れるほどに小さくなります。月のサイズが変わらないのに対して、城のサイズは距離を取るとどんどん小さくなるので、次第にそのバランスが変わっていきます」(別所さん)

花火や飛行機の写真も美しい...

別所さんは普段、滋賀県を中心に風景写真を撮影しており、企業や自治体からの依頼も多いそう。飛行機や花火が特に好きで、過去には、伊丹空港で撮影した飛行機の写真などが話題になりました。

皆さん写真見て下さってありがとう。せっかく飛行機バブルがやってきてるので、昨日の写真の残りと、他のタイプのお写真も。こんなのも撮れますよ。飛行機って本当に素晴らしいですね。#飛行機 #伊丹空港 #大阪国際空港 #Nikon #超望遠 pic.twitter.com/mCYPseeAnA

— 別所隆弘 (@TakahiroBessho) November 8, 2015

花火写真のこれまでのベストを見せて欲しいというリクエストを頂いたので、再掲になりますが四枚あげます。来年以降これ以上の写真が撮れればいいのですが。合成、多重露光など無し、すべて一発撮りです。#花火 #紀北 #琵琶湖 #熊野 #きほく pic.twitter.com/kUhJZw4rZM

— 別所隆弘 (@TakahiroBessho) November 9, 2015

元々別所さんは英語文学の研究が本業だったそうで、現在も関西大学の社会学部で教鞭をとっています。30代の半ば頃に飛行機の写真で有名になり、フリーランスのフォトグラファーとしても活動するようになりました。

研究者・写真家の二足の草鞋で仕事をしながら、TwitterなどSNS上に美しい風景写真を投稿しています。

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