ニューヨークで初めてエボラ出血熱の感染患者が出た事に対して旅行業界に影響はないのか、現地の旅行会社アムネットの中川扶二夫社長に話を聞いた。
<動画インタビューの一部>
――ニューヨークでもエボラ出血熱の感染者がでましたけれど、旅行業界にも何か影響はでているのでしょうか?
正直言ってそんなに大きな影響は出ていません。5年前の豚インフルエンザの時には20%くらいお客さんが減って大変だったんですけれど、今のところ大きな影響は出ていません。
――SARS(重症急性呼吸器症候群)の時は、どういった影響がありましたか?
SARSの時も同じようにですね、SARSにしてもまだ感染するかどうか不明だったので、どうしても飛行機での感染をみなさん気にされまして、約20%くらいお客さんが減りました。豚インフルエンザの時にも、インフルエンザということですから空気感染するということでお客さんが20%〜30%減りました。ただし、今回のエボラ熱は空気感染しないとされているので、今のところ大きなお客さんの減はないです。
ニューヨークに来る観光のグループ、出張のグループでまだ実際にキャンセルは出ていませんが、今キャンセルしたらキャンセル料金はどうなりますかというお問い合わせはぽつりぽつりときているので、もし感染が広がれば、どっとキャンセルになる可能性もゼロではないと思います。
――ニューヨークという街は観光、出張で大勢の人が、日本人もたくさん訪れますけれども、何か気をつけることはありますか?
中川:正直空気感染しないとされているので、普通の風邪と一緒とはいいませんけれども、日頃から手洗いうがいをきっちりすることが大切だと思います。
■ 空港の状況は?
――ご自身が日本から戻る際、入国審査はどうでしたか。
特にいつもと大きく変わったことはありませんでしたが、いつもより若干質問事項が多かったですね。通常はアメリカを離れて何週間ということを聞かれるんですが、今回はどこの国に行ったのかとか、農場に行かなかったかとか、そういう感染っぽいことに関する質問が多かったですね。
――日本人に対しても、そういったことがあるんですね。
そうですね、驚きました。根掘り葉掘り聞かれました。
【現地、日本人の声】
●オフィスの女性トイレでは、手を洗った後、ペーパータオルをすぐに捨てるのではなく、そのまま出口ドアの取っ手にかぶせて開けるなど、衛生面にみんな気をつけている。
●旅行会社 飛沫感染しないと言われているためか、今の所、そんなに影響は、出ていない。ちなみに、豚インフルエンザやサーズの時は、利用客が二割減だった。エボラ出血熱を心配してキャンセル料についての問い合わせなどは、少し来ている。
写真:28日夜 ベルビュー病院前 感染した医師は、現在も入院中。感染が疑われ、検査で陰性だった4歳の男児は、28日に無事、退院した。ブロンクスでは、学校で西アフリカ出身の少年がいじめにあうなどまた新たな問題が起きている。