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アメリカ時間10月24日。ニューヨークで初めてエボラ出血熱に陽性反応の患者が出た翌日、ニューヨーク・マウントサイナイベスイスラエル病院・Japanese Medical Practice (東京海上記念診療所) 院長マントサイナイ医科大学内科准教授の桑間雄一郎氏にこの病気の特徴、予防と対策を聞いた。
■ 現地日本人の声
ニューヨークで初めてエボラ出血熱の感染者が出た事態に対し、現地日本人に今の気持ちを聞いた。
【OL】
「やっぱり出てしまったか、という感じです。移民も多く、出身国の人たちがアフリカへ出稼ぎに行くというケースもあるでしょう。普段から、うがいや手洗いの習慣を徹底させることがまず私たちに出来ることです。またニューヨークはネズミやハトなども多く、特にネズミ駆除は苦戦しています。そういった小動物からの感染などもあるのか知りたいです。領事館の在留邦人への呼びかけや対策も気になります」
【主婦】
「家族で話し合って、外出は極力控えることにしました。アメリカは、おしぼりがないので普段からサニタイザー(消毒液)を持ち歩いて気をつけたいです」
【僧侶】
「ちょっと騒ぎすぎな気がします。交通事故や拳銃で撃たれて命を落とす可能性の方がずっと多いアメリカですから、その方をもっとハイライトしてもいいと思います。特に銃規制。ワシントン州の高校で学生が射殺されました。エボラ熱に関しては信頼のおける情報を収集して、慌てないで判断できるようにすること、エボラ出血熱にかかっている可能性があると思う人は直ちに検査に行くということが大切だと思います」
【会社員】
「感染医師は、エボラ患者の診察に従事していたのであれば、帰国後、外に出歩いたりしない方が良かったのでは。空港の検査には、引っかからなくてもそういった規制はなかったのか気になります」
【その他】
「中南米の国々では西アフリカの国からの渡航を一切受け付けない所が増えているそうですが、ニューヨークは、2つの空港で受け入れています。今後、同じような事が起こらないか心配です」
「目に見えない敵への恐怖を感じます。エボラについての情報収集に努め、公共の場所(地下鉄やバスやトイレ)で、みんなが触れるものに触らないようにしたり細心の注意の元、生活しています」
アメリカでは、SARS、鳥インフルエンザなど身に迫る危機を乗り越えてきたが、今回は、どのように対応していくのか追っていく。