ドアの重しは隕石だった。アメリカの民家の石が、約1100万円の価値があると判明

大学教授「金銭的にも科学的にも、私が人生で扱った標本の中で最も価値が高い」
YouTube/Central Michigan University

アメリカ・ミシガン州の民家で「ドアストッパー」として使われていた22ポンド(約10キロ)の岩が、およそ10万ドル(約1100万円)の価値がある隕石だったことが判明した。CNNが報じた。

中央ミシガン大学の地質学者、モナ・シルベスク教授は声明で、これまでに何度も持ち寄られた岩を調査してきたが、本物の隕石だったことは一度もなかったと述べた。

しかし、ミシガンに住むある男性(匿名)から奇妙な形の岩の調査を依頼された時、「何か特別なものだとすぐにわかった」という。

調査の結果、シルベスク教授はその岩が隕石だと確信。BBCによると、通常の隕石は90〜95%が鉄で構成されているが、この隕石は88.5%が鉄、11.5%がニッケルで構成されているのが特徴的だという。

この隕石は、これまでにミシガン州で発見された隕石の中で6番目の大きさで、10万ドルの価値を持っている可能性があると大学は発表した。

「金銭的にも科学的にも、私が人生で扱った標本の中で最も価値が高い」と教授は話す。

検証のために石の一部はワシントンのスミソニアン協会に送られたが、そこでも隕石だと確認された。

依頼主によると、1988年にミシガン州のエドモアで農場を購入した時、売主がドアストッパーとして使用していた岩をそのまま譲り受けたそう。これは何だと尋ねると、その売主は1930年代に地球に落ちてきたものだと説明した。

依頼主は数年後その農場から引っ越したが、その時に石も持って行った。それから30年間、彼も元の持ち主と同じようにドアストッパーとして使用してきた。時には子供達の学校に持って行って見せたり説明したりもした。

しかし今年に入って、同じミシガン州で隕石を見つけて売却した人々の話を知り、「ちょっと待て、俺のコイツは一体いくらなんだ...」と気になったという。

中央ミシガン大学によると、現在、スミソニアン協会やメーン州の博物館がこの隕石の購入を検討している。売却が決定するまでの間、大学は授業の資料として使用する。もし売却が決定した場合、依頼主の男性から10%を中央ミシガン大学の研究機関に寄付することで合意しているという。

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