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アメリカ・テネシー州東部で、狭い洞窟に落ちた狩猟犬を助けようとした救助隊が、睡眠中のクロクマと遭遇して撤退を余儀なくされた。
この狩猟犬の名前はチャーリー。洞窟に落ちて地下約12メートルの場所から動けなくなったため、10月10日に地元の消防隊員らが救助に乗り出した。
チャーリーを助けるためにロープを使って洞窟を下りていた消防士のトリ・ダウニング氏は、「角を曲がったところで、犬の横の壁に小さなクマの足2つと、かなり大きな爪が見えました」と、地元テレビ局WVLTに語っている。
ダウニング氏は下を確認した後に顔をあげ、地上にいる仲間に「洞窟にまだクマがいる」と冷静に伝えたという。
消防署のFacebook投稿によると、クマはスヤスヤと眠っており、犬はその奥に閉じ込められていた。消防署は「クマは幸せそうに眠っていて、『洞窟仲間』のことはあまり気にしていないようだった」と伝えている。
州の野生生物資源局と相談した救助隊は、最も安全な選択肢はクマが穴を出てくるまで待つことだと判断。監視カメラを設置して洞窟を離れた。
救助隊は翌11日にクマが出ていったのを確認して再び洞窟に戻り、中に降りてチャーリーを引っ張り上げ、最終的にハーネスをつけて引き上げに成功した。
消防署によると、洞窟での3日間過ごしたチャーリーは脱水症状でお腹を空かせていたものの、それ以外の健康上の問題は見当たらず、飼い主の元に戻った。
救出にあたった消防士の一人は「現場にいた全員が、安堵のため息をついた」とWVLTに語っている。
犬が落ちた洞窟のあるイングリッシュマウンテンは、グレートスモーキー山脈国立公園の近くにある。国立公園局によると、グレートスモーキー山脈国立公園はクロクマの保護区の一つで、約1900頭が生息している。
洞窟で寝ていたクマは、推定年齢2歳、体重90キロほどだったという。
Facebookには「お手柄ですね!クマはどうなりましたか?」という質問も寄せられ、消防署は「元気でしたよ」と答えている。今頃、犬がいなくなった洞窟でのびのびと寝ているのかもしれない。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。