顔に10インチ(約25センチ)のナイフが刺さった15歳の少年が、無事に一命を取り留めた。
ナイフが顔に刺さったのは、アメリカ・カンザス州に住むエリ・グレッグさん。事故は6月15日に起きた。
その日、エリさんの母親ジミー・ラッセルさんの耳に、家の外で遊んでいたエリさんの悲鳴が入ってきた。
最初ラッセルさんは、エリさんが友達とふざけているのだろうと考えていた。しかしすぐに、そうではなかったことを知る。
「家に戻ってきてドアを開けた彼の顔は血まみれで、顔に金属片が刺さっていました。心臓が止まりそうになりました」とラッセルさんは、ニュース番組InsideEditionに語った。
顔にささった金属片はナイフで、エリさんの頭蓋骨の頸動脈すぐ横にとどまっていた。エリさんはナイフで遊んでいて、転んだようだった。
「あっという間の出来事で、私は『どうしよう、救急車を呼んで。大変なことが起きた』と叫びました」と、ラッセルさんはカンザス州のテレビ局KOAM-TVに話す。「この時点で、私はどうやってこの自体が起こったのかわかっていませんでしたが、ただ怖くてたまらなかった」
エリさんは救急車で、こども病院に運ばれた。しかし医師たちは、頸動脈の真横にあるナイフが脳卒中やほかの重大な損傷を引き起こすことを心配し、エリさんをカンザス大学病院に移送した。
カンザス大学病院でナイフを取り除いたコージ・エバーソール医師によると、ナイフはギリギリの位置にとどまっていた。
「あとほんの少しでも力が加わっていたら、助からなかったでしょう」とエバーソール医師はカンザス州のテレビ局KCTVに話す。
ほんの少しの傷で、エリさんは大量出血を引き起こす可能性があった。そこでエバーソール医師と彼のチームは、ナイフを抜く前に、バルーンのついたカテーテルで輸血をしてから手術を施したとFoxニュースは伝える。医師たちはナイフの握り部分を、手ではなくて万力で掴んで抜いた。
手術は成功し、エリさんは危険を脱した。現在、快方に向かっている。
ラッセルさんはInside Editionに「ほぼ奇跡です。助かったのは百万に一つのチャンスでした」と話す。
また「エリ君はしばらくはもう鋭い物体には近づかないだろう」という。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。