NTTドコモの電子決済サービス「ドコモ口座」を使って、銀行から不正に預金を引き出す被害が相次いでいる。
こうした事態を受けて、ドコモ口座と連携している銀行の過半数が、ドコモ口座の新規登録を停止することになった。計35の銀行が連携しているが、9月9日までに「ゆうちょ銀行」を含む18の銀行が停止した。
【UPDATE】NTTドコモは9月10日午前0時で、全ての提携金融機関におけるドコモ口座の新規登録を停止した。(09/10 8:33)
いずれも銀行口座から、不正に入手した口座番号やキャッシュカードの暗証番号等の顧客情報を使用して開設されたドコモ口座による不正利用が発生。大垣共立銀行でも「不正利用の疑いのある」取り引きが複数発生しているという。
■ドコモ口座を登録してなくても被害に
ドコモ口座は、銀行口座を登録してチャージすることで、送金や買い物がスマートフォンなどを通して可能になるサービスだ。時事ドットコムでは、銀行の口座番号や暗証番号などの情報を不正に盗み出した第三者が、ドコモ口座を開設して預金を引き出したとみられると報じている。
今回の不正取引は、自分でドコモ口座を登録していなくても被害にあうのが特徴だ。NHKニュースでは、ドコモ口座を登録していない宮城県内の30代の女性が、七十七銀行から計30万円を何者かによって引き出されたという証言を報道している。
NTTドコモの広報担当者は、ハフポスト日本版の取材に対して「被害状況は調査中で詳しいことは分からない。連携を中断した銀行の全てで不正取引が確認されたわけではない」とコメントしている。
ドコモ口座の公式サイトによると、口座連携中の35の銀行は以下の通り。
該当する銀行を利用している人には、万が一を考えて、ドコモ口座を使った不正取引がなかったかどうか、預金通帳を確認することをお薦めしたい。
■ドコモ口座と連携する35の銀行名
<都市銀行など>
みずほ銀行(9月10日に受付停止)
三井住友銀行(9月10日に受付停止)
ゆうちょ銀行(9月9日に受付停止)
<以下、五十音順 >
イオン銀行(9月9日に受付停止)
伊予銀行(9月9日に受付停止)
池田泉州銀行(9月9日に受付停止)
愛媛銀行(9月10日に受付停止)
大分銀行(9月9日に受付停止)
大垣共立銀行(9月8日に受付停止)
紀陽銀行(9月9日に受付停止)
京都銀行(9月10日に受付停止)
滋賀銀行(9月9日に受付停止)
静岡銀行(9月10日に受付停止)
七十七銀行(9月5日に受付停止)
十六銀行(9月10日に受付停止)
スルガ銀行(9月10日に受付停止)
仙台銀行(9月9日に受付停止)
ソニー銀行(9月10日に受付停止)
但馬銀行(9月9日に受付停止)
第三銀行(9月9日に受付停止)
千葉銀行(9月10日に受付停止)
千葉興業銀行(9月10日に受付停止)
中国銀行(9月8日に受付停止)
東邦銀行(9月9日に受付停止)
鳥取銀行(9月9日に受付停止)
南都銀行(9月10日に受付停止)
西日本シティ銀行(9月10日に受付停止)
八十二銀行(9月10日に受付停止)
肥後銀行(9月10日に受付停止)
百十四銀行(9月10日に受付停止)
広島銀行(9月10日に受付停止)
福岡銀行(9月10日に受付停止)
北洋銀行(9月9日に受付停止)
みちのく銀行(9月9日に受付停止)
琉球銀行(9月9日に受付停止)