2021年のノーベル平和賞受賞者であるロシアのドミトリー・ムラトフさんが4月7日、列車内で何者かに襲われた。ムラトフさんはモスクワからサマーラに向かう車内で赤いペンキをかけられた姿をSNSを通して発表。「目がひどく焼けるように痛みます」と訴えた。
ムラトフさんは、1993年に創刊されたロシア政府に批判的な新聞「ノーバヤ・ガゼータ」紙の編集長を95年から務めている。表現の自由を守るための闘いが認められ、2021年にノーベル平和賞を受賞した。ウクライナ侵攻後、同紙はロシア政府の圧力で3月28日で活動停止していた。
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ノヴァヤ・ガゼータの記者らは、4月7日に新プロジェクト「ノーバヤ・ガゼータ・ヨーロッパ」の発足を発表。インスタグラムなどのSNSで、赤いペンキが顔中にかかったムラトフさんが自撮りした写真や、ペンキまみれになった車内の写真を掲載した。
その中で「彼らはペンキにアセトンを入れた。目がひどく焼けるように痛みます。モスクワからサマーラ行きの列車です。車全体から油のにおいがする。出発はすでに30分遅れています。体を洗ってみます」というムラトフさんの言葉を伝えた。
暴漢は「ムラトフ、これは息子たちのためのものだ 」と叫んだという。