男子テニス世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ選手が6月23日、新型コロナウイルスに感染したことを公表した。
ジョコビッチ選手が主催したエキシビション大会の参加者から感染者が相次いでいた。ジョコビッチ選手は23日の公式Twitterで声明を発表し、自分と妻のエレナさんの感染を報告するとともに「私たちは間違っていたし、(ツアーの開催は)早すぎた」として謝罪した。
■ほとんどの観客がマスクしなかった開幕戦
ブルームバーグなどによると、ジョコビッチ選手はチャリティー目的のエキシビション大会「アドリア・ツアー」を主催していた。ジョコビッチ選手の地元であるセルビアなどバルカン半島を回るツアーだった。
このツアーはセルビアの首都ベオグラードで6月12日に開幕した。スポニチによると、セルビアが新型コロナウイルスに関する規制を解除したこともあり、ほとんどの観客がマスクをせず、社会的距離も取らなかった。
ツアー2週目の20日以降、グリゴール・ディミトロフ選手(ブルガリア)ら3人の参加選手が新型コロナ検査で陽性が判明する中、21日にツアーは中止されていた。
公式Twitterに掲載されたジョコビッチ選手の声明全文は以下の通り。
■ジョコビッチ選手の謝罪声明全文
皆さん、こんにちは。私たちはベオグラードに戻ってきましたが、私と(妻の)エレナはCOVID-19との検査で陽性でした。子供たちは検査で陰性でした。14日間は自主隔離して、5日後に再検査します。
私たちの大会が迷惑をかけてしまい、本当に申し訳ありません。主催者と私がこの1カ月間に行ったことはすべて、純粋な心と誠意によるものでした。私たちは、この大会がすべての健康に関する規定を満たしていると信じていました。また、私たちの地域の保健状況は良好で、慈善目的のために人々を団結させること信じていました。私たちは間違っていたし、(ツアーの実施は)早すぎました。感染症の全ての事例について、私がどんなに申し訳なく思っているか十分に表現できません。
アドリア・ツアーに参加された方、あるいは参加者の周囲にいた方は、検査を受けてソーシャルディスタンス(社会的距離)を取ってください。ベオグラードとザダールの人々のために、私たちは近い将来に医療資源を共有するつもりです。大会の残りの期間は中止となりましたが、影響を受けた全ての方々に注目していきたいと思います。皆様のご回復をお祈り申し上げます。