アフリカ東部を中心に、サバクトビバッタが大量に発生している。
国連食糧農業機関(FAO)は、バッタの大量増加が、アフリカ大陸東部の食料安全保障と暮らしに対する前例のない脅威をもたらすと警告している。
今回のバッタの発生は、過去70年でケニアが経験した中で最悪の規模であり、エチオピアとソマリアにとっても過去25年で最悪だという。
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FAOはサバクトビバッタの活動状況を監視しており、1月28日時点のまとめによると、ケニアでは若い群れが北東のエリアに次々と現れており、群れが北部や中央部にも移動している。
一部の群れは卵を産み始めており、2月上旬にも孵化し、4月上旬には新しい群れが活動を始める可能性があると分析している。
サバクトビバッタの生態とは?
FAOが、サバクトビバッタについての情報をまとめたページでは、その生態を説明している。
・寿命は3ヶ月ほど。卵は2週間で孵化し、6週間で成体になる。そして、少なくとも1月かけて成熟し卵を産めるようになる。
・繁殖により、3ヶ月後には20倍、6ヶ月後には400倍、9ヶ月後には8000倍などと急増加する可能性がある。
・1日で最大150㎞移動する。
・駆除の薬を吹き付けるのに効果的なのは、バッタたちが地面で落ち着いている早朝や夜遅くの時間帯。
・1平方キロメートルの大きさの群れは、3万5000人が一日に食べるのと同じ量の食料を食べる可能性がある。
ソマリアが緊急事態を宣言
ボイス・オブ・アメリカによると、ソマリア政府はバッタの急増について、国家非常事態を宣言したという。
TIME誌によると、バッタはエチオピアの穀倉地帯にも向かっており、エチオピアの首都アディスアベバに暮らす住民からは「リビングルームにバッタたちがいて驚いた」という目撃報告も寄せられているという。