「ゴースト/ニューヨークの幻」など数々のヒット作に出演し、ハリウッドで最も成功を収めた俳優であるデミ・ムーア。彼女の自伝、「Inside Out」が9月に発売される。
発売に先立ち出演したテレビ番組「グッド・モーニング・アメリカ」で、ムーアは、壮絶な10代を経験をしてきたことを語った。
彼女は15歳の時にレイプされ、レイプした男が母にお金を払ったという。
インタビューによると、ムーアは15歳の時に、母親からバーに連れて行かれた。それは、母親がムーアを男たちに見せるためだったという。ある夜アパートに帰ると、知り合いの年配の男が鍵を持って部屋の中にいた。
「そしてレイプされました。それは衝撃的な裏切りだった」とムーアは自伝に綴る。母親に売られたとわかったのは、「母親に、500ドルで売春させられる気分はどんな感じなんだい」という男の残酷な質問だったという。
「グッド・モーニング・アメリカ」のホスト、ダイアン・ソイヤーに「本当に母親があなたを売ったと信じている?」と尋ねられたムーアは、少し考えた後「心の奥では、ノーです。そんなに単純な取引ではなかったと思っています。それでも彼女は、男を家に入れた。そして私を危険な目に合わせました」と答えた。
ムーアの母親はアルコール依存症を抱えていて、ムーアが幼い頃から何度も自死未遂をした。
最初はムーアが12歳の時。母親の口の中から薬をかきだした時のことを、ムーアはファッション雑誌「ハーパーズ バザー」のインタビューで、次のように回顧している。
「覚えているのは、子供の小さな指で、母が飲み込もうとしていた薬を、口からかき出そうとしていたことです。父が母の口を開けて、私に何をしたらいいのかを指示しました」
「その時から、私の中にのとても深いところにある何かが変わってしまった。そしてそれが戻ってくることはなかった。私の子供時代は終わってしまったのです」
ムーアは高校を中退して家を出た後、ハリウッドでチャンスをつかんで俳優としてのキャリアを歩み始める。
しかし、仕事への不安などからムーア自身もお酒や薬物の依存症に苦しんだ。
20代の時に一度は断つことができたお酒を、40代で再び飲むように。その後50代になって、またやめることができたとムーアはハーパーズ バザーのインタビューで話す。
お酒を断つことがが自分にとってなぜ重要か、ムーアは出産に例えて説明している。
「振り返ってみると、もう一度ドアを開けた時、(お酒は)私の力を奪っていったのです」
「そしてこう思うのです。私にとって自然分娩をするのはとても重要なことだった。それは大切な瞬間をほんの一瞬たりとも逃したくなかったからだと。だけどそのために、私は痛みを体験しなければならなりませんでした」
「同じように、お酒を飲まない理由の一つは、人生の大切な瞬間や手触りを逃したくないからです。それがたとえ、いくらかの痛みを伴うことであったとしても」
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。